今日のコメントは金融関係の方には是が非でも読んでいただきたい内容です。そして同業のFP諸兄にも…。
投資信託を販売する窓口や、顧客のライフプランを検討する場面で、こんなフレーズが頻繁に使われています。
「年間5%の運用利率で20年間複利運用をすると、資産は複利効果で2.65倍になります」
「この投資信託は平均5%で運用されてきたので、そのまま行ったと仮定すればやはり2.65倍になります」
…とんでもありません!
そんな風にはほぼ間違いなくなりません。今からその種明かしをします。
確かに毎年毎年、定期預金のように決まった利率で複利運用ができればそうなります。本当に2.65倍になります。
でも、株式や投資信託は預金ではありません。その年によって、30%も増えたり、マイナス20%だったり、運用結果にものすごくばらつきがあるのが普通です。
実は、ばらつきがあると運用結果は激減します。しかも状況によっては激しく減りますので、先の説明はまったくのデタラメということになります。
実験してみましょう。
◆Aパターン 毎年毎年5%のリターンが20年間続いた場合
(年あたりの平均リターンはもちろん 5% )
◆Bパターン +50%と▲40%のリターンを交互に繰り返した場合
(これも年あたり平均リターンは 5% )
※ここでの平均値はいずれも算術平均にて計算しています (相談現場でそれが使われているため)
※平均の求め方については下に補足があります
これを同じ100万円スタートで運用していきますとこうなります。
◆Aパターン 100 105 110 116 122 128 ・・・ 265
◆Bパターン 100 150 90 135 81 122 73 ・・・ 35
よろしいですか?
運用利率にばらつきが…というか「財産を大きく減らす年が混ざると」それが致命傷となって、平均リターンは 5% のプラスであっても、残高は増えるどころかまざまざと減っていくのです。
これが現実ですから、去年投資信託などで大きく残高を減らしてしまった方は、元の金額に戻すのに大変なエネルギーも時間も要するというわけです。(というか、同じ姿勢でいたら再起不能と言えるかもしれません)
ちょっと考えてみるとわかります。
去年100万円を▲50%の50万円にしてしまった人は、今年うまくやって逆に+50%を実現したとしても75万円にしかなりません。要するに減らしてしまった分を取り戻すのには、減らしてしまった率の倍のリターンを実現しないと元に戻らないのです。
だからコア研は、運用ポリシーを「減らさぬ投資」としているのです。
投資信託ではどうしても減らす年が入ってしまいます。当たり前です。資金を入れっぱなしにしておくのですから。株は上がる時もあれば下がる時もありますからね…。
「投資信託はそもそも長期的に殖やすことが難しい宿命を負っている」…コア研はそう考えていますから、今まで顧客に投資信託を勧めたことが一度もありません。
※この意見については反論をいただくこともあると思います。ぜひ遠慮なくおっしゃってください。
(ポジティブな意見交換を望みます)
ただ、確定拠出年金や変額年金保険に組み込まれている投資信託は別です。資金を一本の投信に入れっぱなしにしませんから。株が下がる時には預金系に退避させたりしながら「減らさぬ投資」を実践できますからね。(これこそコア研が日夜取り組んでいることです)
金融商品を売る人も買う人も、そこらへんを一度よく検証してみていただきたいのです。
上記の理屈からだと思いますが、何千本もある投資信託の中に、長期にわたって高い利回りを誇るものは一本もありません。モーニングスターなどで調べてみるとすぐわかります。
それなのに…ああそれなのに、投資信託での長期投資を勧める…これこそ金融界最大の矛盾ではないでしょうか?
補足情報 1 <リターンの年平均を求める計算式>
複利運用における平均リターンを求めた計算方法について、上の書き込みでは「相加平均(あるいは算術平均)」を使っております。これは誰もが普通に平均を求める場合に使っている方法です。
---------
n個のデータ y1,y2…yn の平均を求める場合の相加平均計算式
(y1+y2+…+yn)÷n
しかし突き詰めれば、投資運用の運用計算において正確を期すなら
ば「幾何平均」を使う方が適切です。
((1+y1)×(1+y2)×…×(1+yn))^(1/n)-1 ※エクセル方式
---------
この幾何平均で行った場合、20年間のリターンの平均はマイナスの値となりますので、残高が減っていくのは普通のお話となります。
ただし最後の方で述べた事例の、「▲50%をやってしまうと、それを取り戻すのに必要なリターンは+100%である」については、幾何平均を使っても同じ答えとなります。
いずれにしても「株式や投資信託の複利計算をする場合には、銀行預金の金利計算と同じやり方では誤解を招く」ということです。
投資信託を販売する窓口や、顧客のライフプランを検討する場面で、こんなフレーズが頻繁に使われています。
「年間5%の運用利率で20年間複利運用をすると、資産は複利効果で2.65倍になります」
「この投資信託は平均5%で運用されてきたので、そのまま行ったと仮定すればやはり2.65倍になります」
…とんでもありません!
そんな風にはほぼ間違いなくなりません。今からその種明かしをします。
確かに毎年毎年、定期預金のように決まった利率で複利運用ができればそうなります。本当に2.65倍になります。
でも、株式や投資信託は預金ではありません。その年によって、30%も増えたり、マイナス20%だったり、運用結果にものすごくばらつきがあるのが普通です。
実は、ばらつきがあると運用結果は激減します。しかも状況によっては激しく減りますので、先の説明はまったくのデタラメということになります。
実験してみましょう。
◆Aパターン 毎年毎年5%のリターンが20年間続いた場合
(年あたりの平均リターンはもちろん 5% )
◆Bパターン +50%と▲40%のリターンを交互に繰り返した場合
(これも年あたり平均リターンは 5% )
※ここでの平均値はいずれも算術平均にて計算しています (相談現場でそれが使われているため)
※平均の求め方については下に補足があります
これを同じ100万円スタートで運用していきますとこうなります。
◆Aパターン 100 105 110 116 122 128 ・・・ 265
◆Bパターン 100 150 90 135 81 122 73 ・・・ 35
よろしいですか?
運用利率にばらつきが…というか「財産を大きく減らす年が混ざると」それが致命傷となって、平均リターンは 5% のプラスであっても、残高は増えるどころかまざまざと減っていくのです。
これが現実ですから、去年投資信託などで大きく残高を減らしてしまった方は、元の金額に戻すのに大変なエネルギーも時間も要するというわけです。(というか、同じ姿勢でいたら再起不能と言えるかもしれません)
ちょっと考えてみるとわかります。
去年100万円を▲50%の50万円にしてしまった人は、今年うまくやって逆に+50%を実現したとしても75万円にしかなりません。要するに減らしてしまった分を取り戻すのには、減らしてしまった率の倍のリターンを実現しないと元に戻らないのです。
だからコア研は、運用ポリシーを「減らさぬ投資」としているのです。
投資信託ではどうしても減らす年が入ってしまいます。当たり前です。資金を入れっぱなしにしておくのですから。株は上がる時もあれば下がる時もありますからね…。
「投資信託はそもそも長期的に殖やすことが難しい宿命を負っている」…コア研はそう考えていますから、今まで顧客に投資信託を勧めたことが一度もありません。
※この意見については反論をいただくこともあると思います。ぜひ遠慮なくおっしゃってください。
(ポジティブな意見交換を望みます)
ただ、確定拠出年金や変額年金保険に組み込まれている投資信託は別です。資金を一本の投信に入れっぱなしにしませんから。株が下がる時には預金系に退避させたりしながら「減らさぬ投資」を実践できますからね。(これこそコア研が日夜取り組んでいることです)
金融商品を売る人も買う人も、そこらへんを一度よく検証してみていただきたいのです。
上記の理屈からだと思いますが、何千本もある投資信託の中に、長期にわたって高い利回りを誇るものは一本もありません。モーニングスターなどで調べてみるとすぐわかります。
それなのに…ああそれなのに、投資信託での長期投資を勧める…これこそ金融界最大の矛盾ではないでしょうか?
複利運用における平均リターンを求めた計算方法について、上の書き込みでは「相加平均(あるいは算術平均)」を使っております。これは誰もが普通に平均を求める場合に使っている方法です。
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n個のデータ y1,y2…yn の平均を求める場合の相加平均計算式
(y1+y2+…+yn)÷n
しかし突き詰めれば、投資運用の運用計算において正確を期すなら
ば「幾何平均」を使う方が適切です。
((1+y1)×(1+y2)×…×(1+yn))^(1/n)-1 ※エクセル方式
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この幾何平均で行った場合、20年間のリターンの平均はマイナスの値となりますので、残高が減っていくのは普通のお話となります。
ただし最後の方で述べた事例の、「▲50%をやってしまうと、それを取り戻すのに必要なリターンは+100%である」については、幾何平均を使っても同じ答えとなります。
いずれにしても「株式や投資信託の複利計算をする場合には、銀行預金の金利計算と同じやり方では誤解を招く」ということです。
