米国GDPとロッキードマーティンの株価
日本も欧州もGDPがマイナスに落ち込んでいく中で、不思議に米国のGDP改定値がプラスなので確認してみました。米国だって…いや、米国こそ本来はマイナス転落〜リセッションとなってもおかしくない状況の中で、前年比で年率3.3%のプラスだったのを支えたのは、個人消費と輸出でした。
個人消費が強い理由はちょっと良くわからなかったんですが(消費者物価の上昇分か?)、コア研は輸出産業の強さに興味を持ちました。
米国の輸出産業で頑張ったのは、中国向けでしょうか?すなわちデカップリング?…いえいえそうではなさそうです。そこで
兵器産業の世界No1企業 ロッキードマーティンの株価を調べてみました。
この株安が蔓延する中、ものすごく強いです。しかもグルジア紛争が起きてから急騰している模様ですし。日本の三菱重工がしっかりしているのも無関係ではないように思います。日本で防衛関連といえば三菱重工ですからね。また一方、ロシアの兵器産業も利益が急伸しているというニュースも聞いています。また詳しいことを調べてみるつもりですが、やはり新冷戦によって、さっそく当事国は利益を上げ始めているということなんでしょうか。
たくましいものですね…こうやって国というものはつぶれないようコントロールされていく行くもののようです。時には尊い人命を犠牲にしながら…。
米国屈指の兵器産業の業績
野木恵一著 軍事研究 2007年9月号に、2006年の世界軍需産業収益順位という資料が載っていますので上位だけ紹介してみます。
- 1位 ロッキードマーティン(米国)
2位 ボーイング(米国)
3位 BAEシステムズ(英国)
4位 ノースラップ・グラマン(米国)
5位 レイセオン(米国)
6位 ジェネラル・ダイナミクス(米国)
と米国の独壇場となっています。また資料では20位まで紹介されていますが、その20社のうち14社が米国企業であることに驚きます。これらの米国企業の特徴をまとめておきます。(コア研は別に兵器オタクでも何でもありませんのであしからず!)
- ロッキード(LMT) ステルス戦闘機(F35、F22など)を生産し、売上の大半が兵器。
- ボーイング(BA) 戦闘機も作るが旅客機のシェアが大きい。
- ノースロップグラマン(NOC) ミサイル、軍艦、レーダーなど
- レイセオン(RTN) 世界一のミサイルメーカー(トマホーク、パトリオットなど)
- ジェネラルダイナミクス(GD) 潜水艦、対潜ミサイルなど
ヤフーUSAで業績の推移も調べてみましたが、この中でも特に、ロッキードとレイセオンの業績がすさまじく伸びていることがわかりました。意外とボーイングは現状維持でしたが、それは旅客機が不振だったからと思われます。
■ロッキードマーティンの利益推移 (Net income)
- 2005.12 $1,825,000,000
- 2006.12 $2,529,000,000
- 2007.12 $3,033,000,000
- 2008.(中間決算) $3,180,000,000
■レイセオンの利益推移 (Net income)
- 2005.12 $871,000,000
- 2006.12 $1,283,000,000
- 2007.12 $2,578,000,000
- 2008.(中間決算) $1,840,000,000
また株価の推移でみると、上の好業績銘柄をはじめ、ジェネラルダイナミクスなども9.11以降数倍に膨れ上がっておりますし、米国の兵器産業は概して好調といえると思います。
兵器産業の特長は、極端に利益率が高いことがあげられます。その理由は価格競争がないためと、生存を脅かされる中で購入を決めるというところが大きいと思われます。これらの米国の軍需産業(軍産複合体)が、9.11以降米国経済を大きく支えてきたことは明らかでしょう。
米国にはこの手があるのです。他の国にはマネできない奥の手が。軍需産業が国家を支えているうちに、そして数年内には今度は金融が息を吹き返していく…、米国の歴史とはその連続であるように思います。
(9/2に内容の一部を改訂)