|
【投資信託に受難の時代】
このコラムは、2008年3月18日にコア研のウェブサイトのトップページに掲載した、スライドショーによるメッセージコピーの解説をしたものです
GDPの伸び率の低下などからもわかるとおり、もうおそらく10年以上も前から先進国の経済成長はすっかり頭打ちです。そして普通、成長が止まれば株式市場の成長もありません。しかし不思議にマーケットは成長(拡大)を続けてきたし、株式の時価総額も膨らむ一方でした。
しかしこれは経済の規模とは関係のない話で、投機資金がレバレッジを拡大して膨らんできた過程であったと思われます。
それが崩壊したのが去年からの世界同時株安。きっかけはもちろんサブプライム問題でした。実態の伴わない成長の化けの皮が剥がれたのです。この金融収縮の問題もいつかは片付きますが、投機マネーのレバレッジはこれまでより控えられるでしょうから、今後はマーケットのバブル的な成長には期待がしにくくなるはずです。成長期待がないのですから、また何か特殊な要因でもなければ株価は上がらないということになります。
一方元気がたいへん良かった新興諸国の株価も、サブプライム問題を機にいったんツレ安となりました。しかしこれらの株価上昇にはとりあえず実体経済が伴っていましたので、再び上昇に転ずることもあると思います。
ところが、それを打ち消してしまうほどのインパクトを持って、世界経済にとっては次なる試練が近づきつつあります。それは、地球規模での資源枯渇の問題。そして異常気象の問題です。これは今後世界経済にとって、相当重たい問題としてクローズアップされてくるでしょう。人口が激増する中、食糧も水も(化石)エネルギーも増えないのですから、歴史にならえば、資源の奪い合い(戦争)も起こるでしょうし、激しいインフレに襲われるかもしれません。いずれにしても、投資マーケットには大変な逆風が吹くことは間違いないでしょう。
こんなことから、世界経済が長期にわたって右肩上がりの成長を遂げることは、もはや物理的に不可能なのかもしれません。
今までの投資の王道は、間違いなく投資信託や株式のバイアンドホールドでした。日本国民の年金資金もこのポートフォリオ運用…すなわち、「様々な資産(アセット)に分散投資をして毎年のブレ幅を抑えながら、経済成長をじっくりと待つ投資手法」で運用されています。
確かに過去の歴史をひもとけば、この手法であれば、大きくやられることもなく安定的なリターンを実現してきたことがわかります。でもおそらく、それは経済が成長してマーケットが拡大を続けていた時代の話。もうこの王道のセオリーの有効性は失われてしまったのではないかと考えます。
長期投資のスタイルをとってじっと待っていても、いっこうに資産が増えず、株価が上がったり下がったりしているだけ…。永遠にまちぼうけをしている日本国民の姿が目に浮かぶようです。
今後は長期での上昇トレンドに期待してもダメ。スイングトレードか、もしくはポジショントレードで、相場の上げ下げのリズムに合わせて細かく利益を積み上げていくやり方しかないと考えるようになりました。そしてコア研は、それをシステマティックに実現していくための運用モデルづくりに日夜取り組んでいるのです。いつかこれらが大輪の花を咲かせる日を夢見ながら…。
|