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NY市場の再暴落とコア研モデル (2008/12/2)
「今週は下に大きく振られる可能性がありながら底堅いか」…と昨日の朝書いたところでしたが、その悪い方の結果がその夜に出てしまいました。NYダウが679ドルも暴落したのは、経済指標の悪化…すなわち「米国のリセッション入り」「労働市場の悪化」に対しての反応でした。
こういう急転直下が起こるのが今のマーケットです。コア研モデルのほとんどが待機中になっていますので、これによって買いを手控えておられた方には良い情報提供になったのではないかと思います。(昨日井関農機が買い転換してしまっているのが心苦しいところですが)
現在の待機中銘柄が25銘柄中21銘柄であることは、ひとえに11/7の(ボラティリティが異常値になると待機状態となる)ロジックの付加と、先週末のそれのパラメータ調整によるものです。
※朝には25銘柄中19銘柄としていましたが、不備が見つかり14時に25銘柄中21銘柄に訂正しました
この一連の改訂はどうしても必要なものでした。今後のマーケットにおいて今回と同じ大混乱が起こらないとも限らないからです。今回の待機ロジックの付加は「つけておいて損はない特約」と理解できます。
お金の増減にかかわるサポートだけに失敗が許されず、1度あることは2度あると考えるようにしているわけです。
初代のコア研モデルと、現在のモデルの成績の優劣に関する問い合わせを受けましたのでちょっと調べてみましたところ、やはり思った通りの結果が出ています。
上が初代版、下が現在のコア研モデルです。
初代版でこの1年間を運用すると、資産は半分近くに減ってしまいました。現状のモデルと比較して、失敗取引が4か所ほど入るためです。この初代モデルでも当初はバックテストで良い成績が計上できたのですけどね…。
いずれにしても、一連のロジック見直しによって、あたかも贅肉がそぎ落とされたかのように、モデルの完成度が上がったのが見て取れる資料だと思います。
システムトレードにおいては、ひとつのロジックが永遠に使えるなどということはあり得ません。ロジックの見直しがあるのはシストレの宿命と言っても良いと思います。
この度はロジック改訂をめぐって会員の方々と色々と意見の交換がありましたが、コア研モデルの運用についての方針をお互いに確認し合ういい機会になったと思います。
投信を使ったポートフォリオ運用 (2008/12/3)
NYダウも相変わらずよく動きますね。270ドル高ですか…。でも一日の値幅が300ドルくらいでは驚かなくなってしまいました。ちょっと調べてみましたが、この2か月の一日の値幅の平均はなんと506ドルですからね。NYダウもSP500ももうしばらくは待機中です。
この数日で自動車産業(BIG3)の大きなニュースがでますから、上に下に振られる可能性は大です。下手に手を出すとやられる相場であるとわかって取引ください。
数日前の新聞に公的年金の運用結果が載っていました。
第2四半期の決算…すなわち7〜9月の年金運用の騰落率は▲4.42%ということでした。1割ちかくはやられたかな…と思ってみましたからそれほどでもなかったな…と一瞬感じましたが、合わせて日経平均のチャートを見たら次の四半期が怖くなりました。次が一番悪い四半期なんです。
でも▲4.42%といっても金額は4.23兆円です。1年間の国家の消費税収入が吹っ飛んだということ…か。
公的年金のことについては10/30のコメントに少し詳しく書きましたが、要するに投資信託を使ったポートフォリオ運用なんですね。
国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の4資産に分散をして資金を入れておくわけですけど、最近の4資産の動きはほぼ同じように動くので、年金の運用結果というのは株が上がったか下がったかというだけの話になっていました。
もちろん国内債券(国債のこと)だけは値動きが連動しませんが、このところ国内債券のリターンは運用と呼べない低水準なので、コア研の感覚では年金資産の3分の2を寝かせちゃっているイメージです。(単なる機会ロス)
結局、彼らGPIF(年金積立管理運用独立行政法人)のやっていることは、4資産の配分を決めることと、配分バランスが狂ってきたらあらかじめ決めたルールに従って直す(リバランス)するだけです。
これって資産運用…そう呼べるシロモノなの? コア研はいつもそう思います。リバランスの効果など微々たるものですし…というより、今は効果が全くありません。
たしかに昔は、資金を何でもよいからファンドに入れておけば経済成長に乗って値上がりしましたし、そのころは株と債券の間を投資資金が行ったり来たりの世界だったので、逆相関の関係が成り立ち、分散投資効果も発現していたと思われます。でも今はそんな単純なマーケットではないし、今後ももうそんなに楽チンに資産が殖えるマーケットには2度とお目にかかれないのではないでしょうか?
マーケットはずいぶんグローバル化・多様化しました。新興国の隆盛、為替(通貨)市場、コモディティ、ゴールド、REIT、デリバティブ、証券化商品の数々…もう今の投資先は日米の株と債券だけではないんです。だのに、まだやってるんです。昔と同じことを…。
なぜこんなに批判的かというと、寝不足でも夫婦喧嘩をして機嫌が悪いわけでもなくて、その記事にこう書いてあったからです。「損失が膨らめば、国民が支払う年金保険料の引き上げにつながる」…と。
もともと厳しすぎる年金財政ですから、「運用に失敗しました」などと言っておれないわけですが、彼らの運用は結局、「資金をただ投資信託に入れておくだけ」ですからね…。入れた先が値上がりをするか値下がりをするか…すなわち「あなた任せの他力本願」になっていることになります。
問題視しているのは、資産のコントロールもマーケットの監視もされていない点です。下げ相場になれば損失が膨らまないようヘッジをかけるとか、投資環境に大きな変化が現れたらもっとこまめに資金配分を変えるとか、そういう日常的な保全的行動が取られていないわけですから、我々の年金は、なんだかこんなところからも心配になります。(もう実は年金制度が破たんすることが折り込まれているという専門家も出始めました)
昨夜本屋さんで投資雑誌をパラパラと立ち読みをしていましたら、某有名雑誌に日本で著名なFPがズラーっと並んで、推奨のポートフォリオを紹介していました。ほぼ全員が投資信託一辺倒(もしくは国債)です。
私と面識がある方も何人かいらっしゃったし、彼らを尊敬しているので、別に真っ向から否定するものではないんですが…資産運用って、投資信託のポートフォリオ運用だけではないんですけどね…どうしてこうなっちゃうんだろう…?
画一的に過ぎると思うのです。あるいは雑誌側の趣旨がそうだったのかもしれませんが、FPにはもっと色々な投資手法を紹介する人がいてもいいはずなんですケドね…。
日本のFP、米国のFP (2008/12/4)
FP(ファイナンシャルプランナー)って何だと思います?何をする人?
…最近はこの問いかけにすんなり答えられる人が増えてきました。FPがメディアに登場する機会も増えたことでそれが加速したように思いますが、そのメディアに取り上げられるようになったのは、「マネーに関するアドバイザー」が必要な時代になったということの証左でしょう。
経済が成長している間はお金の問題は起こりません。給料も増えますし、不動産の価値も上がり、おまけに金利もたくさん付きます。でも経済成長が成熟化し頭打ちになったり、アンワインド(縮小)を始めると、とたんに苦しくなるのは自明の理です。家計管理も計画的に、資産運用も生命保険も、プロのアドバイスを受けながら的確に行っていかないと行き詰るわけです。
昨日FPのイベントがあり、名古屋からおいでいただいた著名なFPの方と意見交換をいたしましたが、その中でFP業界のあり方についての再確認をいたしました。
FPというライセンスの発祥の地、米国のFPは「資産運用のプロ」というイメージが強いです。顧客から顧問料や資産規模に応じた手数料を頂戴しながら、主に投資信託(ミューチャルファンド)のポートフォリオを提案するというスタイルが多いようです。
コア研も同じFPとして、日本における投資運用のプロ…「金融商品を販売するだけではなく、顧客のライフプランに基づいた資産形成を達成するまでサポートする」という姿を当然当初から追い求めました。
でもどうも様子が違うのです。日本におけるFPには「投資運用のプロ」ではなく「生活設計(家計)のプロ」というイメージが先行しているようです。そして投資運用サポートを専門とするFPがなかなか増えてこないのは、日本のFP業界の大きな特徴なんだと再確認しました。
でも、これはこれで良いのかな…昨日はこう思ったのです。
資産の運用設計は、生涯の生活設計(ライフプラン)があって、それを達成するための手段だと言えます。とにかく日本人は、今までお金の話を避けて(タブー視)生活してきましたから無頓着に過ぎました。まずはここから脱却を図ることが肝要で、まずはどなた様もライフプランを検討してみるべきだと思います。
そしてそのライフプランを実現するためにどうしても必要な手段として、資産運用の世界に(決意を持って)入ってこられる…こういう姿がむしろ良いのではないかと感じました。
その先は運用の方法論になってくるでしょう。こういう投資はうまく行くとか、いかないとかの話です。
そしてFPに中でも試行錯誤が繰り返されて、投資方針やサポートの仕方も多様化し、そしてまた淘汰などもあってプロフェッショナルが多く育っていくというイメージです。
ところで、米国のFPたち…投資信託を主にしていた(日本の証券仲介業に近い)方々は、この投資信託大暴落の中でどうしているのでしょうね…?
今後の運用成績表示について (2008/12/5)
マーケットは相変わらずですので、距離を置いて付き合うことをお勧めします。
出来高が減っている中では、ひとつのニュースでいきなり5%/日も動くことも考えられるので、ギャンブル性が強い相場であると言えます。
でも、次第に振れ幅がおとなしくなってきているのも管理数字から読み取れます。
例えば日経平均株価における一日の値幅 (12:25加筆 正確には対前日終値の変動値幅) の平均値を見ますと、2008年1月〜8月が 1.4% なんです。8000円の日経平均であれば、平均で一日に112円動いたということです。これが平時の値動きだと言えます。
それが9月〜現在を見てみると、一気に 3.7% にまで跳ね上がります。8000円の株価であれば296円…すなわち一日の値動きが(終値ベース)で300円近い相場となっていたわけです。
さらに15日間の平均値を見ますと、10月のパニック期には一日あたり6.5%平均の値動きがありました。8000円の株価であれば、520円の値幅ということになります。しかも上へ下へと振られるわけですから実に大変でした。
おそらくこれは株式史上初のこと。これが11/7のコア研モデルに対する「退避ロジックの付加」につながったことは言うまでもありません。
でもごく最近の平均値を見ますと、それもだいぶ落ち着いてきた感じがします。直近の15日間の平均値だと3.1% にまで減ってきています。年初から8月までの(平時)の1.4%と比較すると、まだ2倍以上の振れ幅がありますが、そうはいっても確かに落ち着いてきたということでしょう。
今のコア研モデルは、25銘柄中21銘柄がまだ待機中です。付加した退避ロジックがギャンブル相場を避けて買いサインを控えているためです。でももう少しこのレベルの振れ幅が続き、相場に底堅さが目立ってきたなら、ゆっくりと買いサインが出始めることでしょう。
なお、一連のロジックの改訂に伴って、現状のポジション表示が差し替えになる銘柄がでてしまったり、リアルタイムトレードの成績表示がリ・スタートとなったりして混乱がありましたが、その点につきまして関係者や会員の方と様々な意見交換がありました。
その中で、「ロジックの変更があった場合でもリアルタイム運用の成績表示はリ・スタートしないほうが良い」という意見が大変強いことがわかりました。
「ロジックが変更になった場合は、あくまでも現状のロジックでの成績を表示しておかないと現状のロジックの評価ができない」…コア研はそういう考え方でしたので、迷わずそうしたわけですが、どうやらこの考え方は正しくなかったようです。
これを機に、今後はコア研周りの方々、そして何より会員の方々が最も納得するやり方でサイトを運営していこうと決めました。
よって今後は、(もうたびたびロジック改訂が行われるとは思えませんが)改訂が行われた場合も、リアルタイム運用はリ・スタートせず、現在掲示している成績からずっと連続性を持たせていくことといたしますのでよろしくお願いします。
米国最大のリスク (2008/12/8)
ビッグスリーの救済でドタバタやっている米国ですが、米国経済の行方やドルに対する信頼性にはリスクが拡大しており、今後もその緊張感が高まっていくと予想します。そんな中で今日はFRBのリスクについて、それと米国のドタバタの影響を受ける日本のリスクについての話をします。
米国の金融崩壊(メルトダウン)を食い止めたり、先伸ばしをするために無理をしているのはバーナンキ議長が率いるこのFRB(連邦準備制度理事会)です。例のAIGに莫大なつなぎ融資をしたのもFRBでしたし、今回の住宅ローンの不良債権を74兆円分も買い取ると宣言したのもこのFRBです。
FRBは米国の中央銀行の位置づけですから、これをやるのはFRB以外にはないわけですが、はたしてここまで無理をして大丈夫なのかな…単純に心配になったので事情を確認してみました。
12/4に発表されているFRBの資産内訳をみると、総資産が円換算で200兆円弱となっています(買取り予定の住宅ローン74兆円は含まれていません)。単純にこれだけを見ても起こっていることの甚大さがわかります。去年のFRBの総資産は80兆円強でしたから、今年の金融危機に対応するためにFRBの資産は100兆円以上も増えたというわけです。
今年増加している資産というのはリスクが大変高い資産です。一方米国債などの安全資産(?)の総額は増えておらず(去年から45兆円程度に留まっています)、今後FRBの資産が、(サブプライムローンを買い取って)300兆円に向かって増えていった場合に、どれほど脆い資産構成になるのか想像もつきません。
今後はこのFRBの信用低下そのものが、米国が生きるか死ぬかのネックになってくる…すなわちFRBが、さらなるドル大暴落のトリガーになりうると考えます。今後も急激なドル安には気をつけることといたしましょう。
米国がこの状況を打破するためには、いつものように他国に米国債をたんまりと買ってもらわなくてはなりません。
中国は米国に対して従順でもありませんから、その損な役目はまた日本に押し付けられることでしょう。すなわち為替介入に名を借りた大規模な円売りドル買い(米国債の買取り)が再び始まるのに違いないと想像いたします。日本政府は米国と心中するつもりにみえますしね…。
日本の為替介入が日本の輸出産業を助けるためのものではなく、米国政府を助けるためのものだと知っている人も少なくないと思いますがいかがでしょうか?
戦費を必要とするなど米国が金に困るとすかさず日本が為替介入しきたのは、歴史の事実から明らかです。
イラク戦争のあった2003年には為替介入が35兆円という尋常でない額に膨らみましたが、実はこの2003年の為替レートは1ドル=120円程度で、別に円高でも何でもありませんでした。一方、本当の円高に見舞われた1995年(1ドル=80円を突破)の介入額は5兆円程度で、平時となんら変わらない規模でした。あほらしいです。
これではまったく理屈が通りませんから、「イラク戦争の資金を出したのは日本だ!」…そんなことを世界から言われてしまえば反論が難しいでしょう。
為替介入の
参考資料
(財務省)
いずれにしても、米国が危機に陥ったということは、(再び日本がそれをひっかぶるつもりだとすると)日本も大きなリスクを背負ってしまったということになると思います。
日本経済だってもう猶予がありません。コア研の生まれ故郷の名古屋…あの日本一景気の良かった名古屋の中心街に、失業者が何百人も野宿をし、ボランティアの炊き出しに長蛇の列を作っているのを最近TVで見て、体中に戦慄が走りました。
日本政府は米国ばかり見てないで国民の実態を見てくれないと…ちょっと深刻ですよ、実体は。
CFD取引はなかなか面白い (2008/12/9)
コア研モデルの扱い銘柄の中に、JDI(NYダウ)とSP500(S&P500)があります。すでに知っておられる方も多いと思いますが、これらは株式指数でありながら売買をすることができます。
ひまわり証券が取り扱いを開始した、証券CFD取引(有価証券店頭デリバティブ)の口座でそれができるのですが、まあ簡単に言うとFX(外国為替証拠金取引)の株式版という位置づけになると思います。
コア研は、このCFD取引で新しいトレード手法を探ってみようと時々デイトレをいたしますが、ちょうど昨日の午後から深夜にかけてポジションを持ったので、これについて少し書いてみます。
昨日コア研が(買い)ポジションを持ったのは、SP500の先物です。
昨日は香港市場などのアジア株が変に強く、日経平均株価もお昼前後から異様な株価上昇に見舞われました。(公的年金の買いだけではないと直感)
このように世界各地の株価の動きに明らかに共通の方向性が見えた場合に、CFD取引のトレード画面を開けてDJIやSP500をチェックするのですが、昨日はSP500の数字が明らかに出遅れておりました。
で、すかさず買いを入れたのですが、こういうアービトラージ(裁定取引)型の取引は安心感があるので、チャンスがあれば乗っかるようにしています。昨日は870買い→900売りという感じでの手じまいとなりました。
実は、このCFD取引は意外と扱いやすくて、このところ5〜6回デイトレをする中で当初の資金が4倍以上になっております。
何かこれは上手に扱えばよいシステムができるな…ということで、現在の研究課題のひとつにしておりますので、(少々時間がかかるかもしれませんが)また新しい設け口を皆様に提供できるかもしれません。
そんなわけで、今後時々CFD取引についても触れていきますね。
さてコア研モデルは、D型に4銘柄、S型に5銘柄に(株価接近マークつきの)買いサインが出ています。マーケットに底堅さが広がるに連れ、順番に待機ポジションから抜け出ていくというイメージですが、さすがにちょっとまだ怖さがありますね。
とりあえずビッグスリーの破たんは回避されたようですし(あるいは先延ばし)、劣悪な経済指標の数字に対しても暴落をしなくなったという中での底堅さなのですが、上昇トレンドが発生したということにはまだなっていないはずですので、くれぐれも大きく買わないようにお願いいたします。
ガンバレ!個人投資家 (2008/12/10)
今朝の報道に「3市場の信用取引の買い残高が1.13兆円まで減った」というニュースがありました。この動きはチェックしておかなければならないので紹介しておきます。
下のグラフは東証サイトからとったデータを加工したものですが、ライブドアショックまでの日本株急騰局面で6兆円にまで膨らんだ買い残が、その後つるべ落としとなり、あの2003年春の金融危機の最終局面と同レベルにまで落ち込んでしまったという実態が見て取れます。
また、個人投資家の懐具合を表す指標には「信用評価損率」がありますが、これも▲34%と、前代未聞の数字となっています。これは信用取引をしている個人投資家がどれだけ損をしているかを表したもの。要するに個人投資家は平均して34%もの損失を抱えているということになります。
コア研の感覚ではこれもあり得ない異常値です。過去の数値の変遷を見ますと、やはり(これも買い残と同じで)近年では2003年の春が最も低い数字ですが、▲30%を下回ることはありませんでした。その後はやはりライブドアショックの後に下げていますが、とことん落ちてもせいぜい▲20%でした。
そう考えると今の日本株市場は、2003年の大底の、皆がもがき苦しんだあの忌まわしい時代(振り出し)に完全に戻ってしまったということなんですね。
もっとも、株価が当時の大底を(日経平均もTOPIXも)割ってしまっていますので当たり前といえばそうなんですが、怖いのいはこれでまた底を打つ確証が持てないことだと思います。
ただ、信用倍率の数字をを見ると反発に期待を持ちたくなります。
2003年の信用倍率は1.06まであって急反発しています。現在は1.22という水準ですが、このように「1」が近づいてくると、「戻り売りがない」うえに、「空売りの踏み上げ相場」への期待も出てきますから、反発相場を迎える素地は整いつつあるという見方もできます。
でもまだ少し早いので、もうちょっと…もうちょっと我慢しましょうか。
為替ヘッジ取引の失敗? (2008/12/11)
今朝の報道のキーワードは「踏んだり蹴ったり」でしょうか。
TVでは(コア研が愛してやまない)プーケット島が、津波に続いてタイの政変で観光客がいなくなってしまった悲惨な現実をやっていましたし、新聞にはメラミン入りのピザでイメージダウンをしたサイゼリアが、今度は為替ヘッジ取引の失敗で153億円の損失計上をして赤字転落という厳しい記事が載っていました。泣きっ面にハチというやつですね。
今日はこの為替ヘッジ取引を掘り下げてみましょうか。
サイゼリアはオーストラリアから食材を輸入しているんですね。おそらく(想像ですが)こういう企業が行うヘッジ取引というのは、食品の取引の契約を(豪ドル建てで)結んだ後、船便で日本に運んで到着するまでの間に、もしくは実際に豪ドルで仕入れ代金を決済する期日に為替レートが変動していると、実質の円建て購入単価が変動して利益率に影響するので、それをふせぐための処置だと思うんです。
それをBNPパリバのアドバイスのもとにデリバティブのポジションを持ったということ…でもちょっとこの記事、妙に引っかかったんです。
コア研は、地元の海外取引のある中小企業の為替ヘッジ(為替予約)のお手伝いをしております。
まあ為替予約と言っても、銀行が行うそれとは違って極めてシンプルな手法で、FX口座を使って「商品仕入れの契約時から決済時まで、仕入れ金額に見合った対象通貨のポジションを持ってもらう」というものです。
また、銀行で海外通過に両替をするよりも、FX口座内で両替をすると為替手数料が大変小さくなりますので、これだけでもけっこうなメリットになるんですね。
コア研方式を今回のサイゼリアのケースにあてはめてみると、こういう現象が起こったことになります。
「豪ドル建てで契約した支払額を、後に決済する段階で豪ドルが暴落していると、円建てでの支払額が激減して大きな利益になるはずのところがならなかった」
要するに、為替をヘッジしたり予約したりするということは、「為替レートの変動によって損も得もしない状況」をつくることですから、今回のサイゼリアのように新しい損失を作るたぐいのものではないはずなんです。
ですから、サイゼリアが購入したデリバティブとは、為替ヘッジを目的としたものではなく、多分に投機的なものではなかったかと思うのです。でもまあ、どういうデリバティブ商品だったのかが報道されていないので、全てコア研が想像して独り言を言っているだけですからあしからず。
さて、昨日コア研モデルが4銘柄も買い転換しました。225ETF、みずほ信託、日経平均株価、インド株ETF、この4銘柄です。
225関連は買い転換しながらTOPIXはまだなので、もちろん両手放しの買いムードではありません。ただ、本日も5銘柄に「株価接近マークつき」の買いサインが出ています。妙に強い株価にいぶかしがりながらも、大底を打ったかもしれないと考えてしまえるなら、少額から素直について行きたい気持ちに駆られます。
でも、明日はメジャーSQです。そしてもし米国議会がビッグスリー救済にノーを突き付けたら、再び急落する可能性もあります。やはりここは、(また繰り返しになりますが)慎重に、慎重に…そういうことになります。
ついに11銘柄が買いポジション (2008/12/11)
チャートが強いことから、昨日も三菱マテリアル、太平洋金属、TOPIX(指数)、FTSEが買い転換しました。
今日がメジャーSQであることと、ビッグスリー救済法案の結論が週末に控えていることから気持は穏やかではないわけですが、アタマで考えてもわからない時のためのシステムトレードです。ここは素直に従っておきましょう。
ただし、繰り返しお伝えしているように、まだ大きく買いに入る段階ではないですから気を付けてください。
それにしても、これで日経平均株価もTOPIXも、そして225ETFも買い転換となりましたし、それらのチャートを見ても逆三尊を形成しつつあり、ついに25日線もとらえていることから、従来の感覚だと強く買い推奨するような局面となっています。
もうそろそろ平時に戻りたい…誰しもそう思っているわけで、今夜あたりにビッグスリー救済法案にめどがたってNYダウが上昇し、それが来週へつながるのがベストシナリオでしょう。チャートからの読みが当たる普通のマーケットに、もうそろそろ戻ってほしいものです。
ボラティリティを管理する指標のうちのひとつ、標準偏差(短期:15日)についても、(日経平均で)11/4のPeakの11.644から5.089にまで半減しています。でも、今年の前半(1〜6月)の平均は2.879ですから、まだまだ完全に平時に戻ってはおらないわけです。
でも完全にボラティリティが下げきるまで待つと、次の上昇波動の半分を捨てることになりかねないために、ボラティリティの低下に合わせて退避モードから解放されて、順次買いサインが出るようになっているのです。
さて、次々と買い参入し始めたコア研モデル。これで25銘柄中11銘柄が買いポジションとなりました。
次第に緊張感も高まってきましたが、それよりもワクワク感のほうが大きく膨らみます。とりあえずSQは波乱がなさそうなので、米国議会の行方を見守ることになります。
金曜の暴落相場は壮大なダマシ!? (2008/12/15)
それにしてもひどかったですね、金曜日の相場は。デイトレやスイングトレードの皆さんは大丈夫だったでしょうか?
ビッグスリー救済法案が反故になったという驚愕のニュースが発表されて、アジア市場が一斉に暴落。東証においても後場寄りであれだけ勢いよく下げてしまえば、とりあえず多くの人がロスカットを検討したと思います。
コア研もやむを得ず、シストレ以外のお客様には「手持ちの一部をロスカット」という指示を出したりしましたが、こういう時のために「梯子を外された」という言葉があるのだと思いました。
でも結局アジア市場は踊らされただけ。話によると救済法案の廃案は「出来レースだった」ということで、金曜夜のNY市場はかえって上昇して引けるんです。シカゴの日経平均先物も結局元の500円も上のゾーンに戻っておしまい…。ロスカットで確定した損失がただ残るだけです。
相場観(アタマで考えて行う投資)では、こういう罠にたいていかかってしまいます。わざと演出される罠もあり、本当に最近のマーケットは油断も隙もないと感じます。
結局金曜日は動いた人が負けだったのです。デイトレーダーが多い日本ではまた多数の被害者が出たと思われます。信用評価損率が3割以上に膨らんでいる中ですから、これぞまさに「泣きっ面にハチ」状態ですね。
でも金曜のあの場面は、(感覚で売買していた人はしかたないとしても)ロスカットルールを守っていた人もやられてしまったと思われます。こういうのを「本当に難しい相場」というのではないでしょうか。
コア研モデルについては、もちろんロスカットのロジックを組み込んでありますが、ボラが高い時にはロスカットへの値幅を大きくとってあるため無傷でした。このあたりが今年の経験を生かしてシステムがレベルアップ(ロジックの改訂の成果)した部分です。実はこれが嬉しくて、金曜日は(暴落の日に不謹慎ですが)ひそかに…祝杯をあげておりました。
これでまたボラが下がってくれば、相場の転換点を早めに認識する本来のコア研モデルが戻ってまいります。ソニーやコマツ、マツダなど、深く沈みこんだ銘柄に買いサインが出てくることでしょう。
このモデルでの投資が楽しくなってくるのは、そのあたりからだと思います。そろそろ(買いのみの)S型で運用されているかたにもチャンスが回ってきますし…。
今日のコア研モデルの売買シグナルは「売り」が4銘柄のみとなっていますが、これは金曜日の一時的な暴落を受けて、「下落がさらに続けば上向きトレンドが否定されるのでロスカットしますよ」という意味です。
しかしながら、おそらく本日はこの売買シグナルには届くことはないと思われ、本日は売買の執行は発生しない予想です。
※従来は売買指示のことを「売買サイン」と呼んでおりましたが、本日より「売買シグナル」という呼び方に統一いたしますのでよろしくお願いします。
日本の空売り規制について再確認 (2008/12/16)
NYダウは65ドル安。上げ下げの問題というよりは、この値幅が小さくなったことを喜ぶべきでしょう。対前日の変動率1%未満の日が、直近の4日中3日間となっています(0.8%、−2.2%、0.8%、−0.8%)。
ちょっと前までは5%超えのオンパレードでしたからね…。ずいぶん安心して暮らせるようになったと思います。
ところで、225ETF(1321)を空売りしようとして注文ができなかった経験はありませんか? あるいはTOPIXのETF(1306)では?
(同じTOPIXのETFでも大証の1305のほうは注文が通りやすいのですが、こちらは出来高が少ないので少々扱いにくいです。)
コア研モデルのD型では、今後もこの1321を空売りする場面が少なからずありますので、ここできっちり周知徹底をしておきたいと存じます。
米国と同様に、日本市場にも空売り規制というものが存在するのはどなた様もご存じだと思います。でも、規制の内容はしっかりと国民に伝わっていないように思います。…というより、機関投資家に関係する規制だけが報道されていて、一般個人投資家に関する規制についてはめったに触れられていないように思います。
であれば個人投資家については野放しにしてくださればありがたかったのですが、しっかり規制されているところはされていて、コア研モデルの運営にも微妙に足かせになっているのが現状です。
コア研も当初は「なぜ1321の新規売りが通らないのか」がわからず、某ネット証券会社に電話して聞いたことがありますが、複数の社員にたらい回しにされた挙句最後まで理由がわからなかった経緯があるくらいなので、おそらく皆様の中にも「今でもよくわからない」という方が少なくないのではないかと想像します。
以下は金融庁が空売り規制の内閣府令を発表した時のものです。でも…これを読んでもおそらく冒頭の課題は解決しません。
―――― 金融庁WEBサイトより引用 ――――
空売り規制の強化について 平成20年10月27日 金融庁
1.我が国における上場株式に係る空売り規制については、これまで以下の措置が講じられている。
(1)原則直前の価格以下での空売りを禁止した価格規制
(2)売付けが空売りであるか否かの別の明示・確認を取引者等に義務付ける明示・確認義務
(3)各取引所における、全銘柄合計及び業種別の空売り状況の日次公表(10月14日以降、順次公表)
2. さらに今般、追加的に以下の措置を講じることとし、直ちに関係政令等の整備を行う。なお、今回の措置は、当面、年度内の時限的な措置とする。
(1)売付けの際に株の手当てがなされていない空売り(Naked Short Selling)の禁止。(11月4日(火)から実施予定。)
※前倒しで、10月30日(木)から実施。
(2)一定規模(発行済株式総数の原則0.25%)以上の空売りポジションの保有者に対する、証券会社を通じた取引所への報告の義務付け。取引所による当該情報の公表。(11月中旬を目途に実施予定。)
※前倒しで、11月7日(金)から実施。
―――――――― 引用終わり ――――――――
空売りには2種類あります。
ひとつは「売買価格が規制されない空売り」で、個人投資家が証券会社のお世話になって行う信用取引が対象となります。
もうひとつは「売買価格が規制される空売り」です。こちらは実際に株券を借りた上で売り付ける機関投資家などが対象で、現値よりも低い価格で空売りができないなどの規制をうけます。上の内閣府令には、結局その後者に関することしか書かれていません。
とりあえずここに、コア研なりに理解している「個人投資家にかかわる空売り規制」について明確に書き記しておこうと思います。
個人投資家が行う信用取引には「50単元ルール」という規制が存在します。
これは、「各々の銘柄の最低売買単位(単元株)を基準として、50単位を超える新規の空売りをしてはいけない」というルールです。
たとえば三菱マテリアルのような銘柄の最低取引単位は1000株です。この1000株の50倍…すなわち50000株を超える空売りは不可なのです。まあもっとも三菱マテリアルの昨日の終値は231円ですので、50000株というと1155万円になりますから、普通の神経の方にはできない空売りには違いありませんが…。
ところが、225ETFだと普通の神経の方でもその規制の対象になってきます。というのもこのETFの最低売買単位は1株(口)なんです。よって50口を超えるともう空売りをさせてもらえないんですね。昨日の終値は8780円ですから、50口だと43.9万円。これはもう完全に庶民のイトナミの範囲ですよね。
要するに1321は空売りをしにくい銘柄の代表選手なわけで、D型モデルでこれを扱っているコア研が時々お叱りを受ける理由にもなっております。
でも、日経平均株価そのものが空売りしたくてもできないのでこの225ETFを外すわけにもいかず、規制が外れるのを待っているというのが現状なのです。
一方TOPIX・ETFの1306はコア研モデルでは扱っておりませんが、これも同様にやっかいな状況で最低売買単位が10口となっています。よって500口…すなわちやはり43万円程度までしか新規売りができないのです。
まあ決まりは決まりですから仕方ありません。単元株が1株というと、庶民の味方で親切なイメージがあるわけですが、実際は庶民が手にできるはずの武器に鍵をかけられてしまったようなもので、まったくありがたくない話なのです。
H5N1型ウイルスの恐怖 (2008/12/17)
米国は最悪の住宅着工となりましたが、FOMCのゼロ金利政策発表を受けて、NYダウは現地時間の14時過ぎから急騰し、359ドル高で帰ってきました。
急騰(ボラ高騰)は好ましくないとしても、コア研モデルにとってはありがたい展開となりました。
さて、今日は鳥インフルエンザの話題です。
最近パンデミックの話が絵空事ではなく、信ぴょう性を帯びてきましたね。日本の製薬大手が、社員が大量に欠勤した時のために備蓄を始めたとか…ということは、もしかしてもうそんな段階なんですか?
コア研はこの件について詳しいわけではありませんが、投資顧問業者として顧客の資産を守る義務がありますので、時々ニュースをチェックしています。
で、昨日の報道でこんな恐ろしいニュースを見つけました。
「中国が鳥インフル…しかも最も恐ろしいH5N1型の発生を隠ぺいしている」というものです。読むと「20万羽がすでにH5N1で死んでおり、それを隠すばかりか、感染したニワトリを上海市などで販売している」と書いてあるではありませんか!
これをリークしたのは、香港の人権団体「中国人権民主化運用情報センター」だそうですが、これが本当だったとすると、とてもとても人間のやることとは思えません。もう絶句しました。
(報道はされましたが確認できた情報ではないようです)
日本にも当然加工食品として入ってくるでしょう。案外レストランで皿の上に盛られるかもしれませんし、子供のお弁当の冷凍食品には普通に使われるはずです。これはもう、中国大陸から流れてくる偏西風で光化学スモッグが発生するとか、酸性雨で木が枯れるとかいう程度の話ではありません。
H5N1に感染した場合の致死率は30%。日本では65万人の死亡者が出ると予想されていますが、大正時代に流行したスペイン風邪の死者が45万人だったことを考えるとそれではすまないような気もします。
とある(もしかしたら危険人物とされている)方が書いた本を偶然立ち読みしたことがあります。そこにはこんなことが書いてありました。
「HIVやSARSなどのウィルスは兵器として意図的に作られたもので、特定の有色人種の人口を減らすように作られている」。そしてたしか「H5N1も同様の目的で開発された」のようなことが書かれていたような気もします。
まあ世の中には理不尽なことが山ほどありますから、大騒ぎする気もありませんが…。自分は自分の責務を果たし、正々堂々と生きるのみです。
新興国市場の行方 (2008/12/18)
すごい円高ですね。1(USD)=79.7(JPY)を経験したのは1995年の春でしたが、明らかにそこを意識する展開となりました。当時はやはり日経平均も引きずられて底を見に行って為替の反転と歩調を合わせてV字回復となっています。
先日書いた「為替予約(海外との契約から決済までの為替変動をヘッジ)」のサポートについては、ここのところ休止しています。今の地合いなら「円高メリットを失う機会ロスを避ける方が得策」と考えるからです。
さて、昨日はCMEの日経先物が高かったにも関わらず寄りからふるわなかった日経平均ですが、今日もCMEが8815円と高い割に、先物の板が8600円あたりですから、同じ状況です。この円高を嫌気しているということなんでしょう。今日も冴えない日になるのでしょうか。
今日は厳しい状況が続く新興国の株式市場について書きます。
この金融危機の1年を振り返ってみると、もちろん米国発のクライシスですからNY市場も下げましたが、最も激しく株価が下げたのは新興国市場でした。しかも…その下げ方は半端なものではありませんでした。
身近なところで、コア研モデルが扱う新興国のETFを見てみましょうか。
なんと、上海ETF(1309)が年初来最安値までで▲72%、そして香港市場のインド株ETF(2836.HK)が▲70%です。同期間での日経平均株価が▲45%ですから、やはり新興国の下落ぶりは尋常ではなかったということがわかります。
今思えば、金融危機が本格化した頃、デカップリング論なるものがもてはやされて「欧米の株価下落を新興市場が救ってくれるかも?」などということが大真面目に議論されていましたが、それも何か世界中が勘違いした感じで、そのデカップリングという株式用語すら死語になりつつあります。
最近分かってきたことは、新興国の成長が、人口が増えて生活レベルも上がり…要するに内需の拡大に支えられたものではなく、先進国への輸出の激増によってもたらされていたものであったという事実です。こと中国にいたっては経済成長の主要割合が米国などへの輸出によるものだったようですから、欧米が冷え込んでしまうと手も足も出ないんですね。
それに、海外からの資金投入…すなわち株式市場などへの投機資金の流入が何より経済効果を持ったと思いますが、エマージングファンド(ヘッジファンド)の資金なども、年初来3割以上も損を出しながら退散してしまいました。(足が速い…)
当分彼らも戻ってこれない…というより、ヘッジファンドの活動自体が金融当局に制限されてしまったし、資金の後ろ盾となる投資銀行が姿を消してしまったことから、新興国戦略ファンドの復帰にも期待しにくいでしょう。
中国やインド市場については、今後チャンスがあったとしても資金枠を限定していったほうがよさそうですね。大きく買うのは、中国の内需路線への転換がスムーズにいくかどうか…この辺を確認してからということになると思います。
コア研モデルのインド株ETFはそれとなくいい感じの推移ですけどね…
色々調べているうちに面白い表を見つけましたので、掲載します。
これは世界の主要株式市場の資産規模(時価総額)です。見ていて驚いたのですが、ついこの前まで日本市場=500兆円という認識だったのが、この10月の段階ですでに300兆円に減ってしまっているのです。当たり前ですけど…。
そして中国も同様です。「時価総額で日本を抜いた」などというのがニュースになっていましたが、落ち込みが激しかったためにまた日本が上になってますね。
不動産株の踏み上げはあるか? (2008/12/19)
昨日のコア研モデルは、住友不動産(8830)が買い執行となりました。
昨日のザラバ中に同株についての質問を受けたりしておりましたが、その質問者の方の期待はどうやら「空売りの踏み上げ」のようでした。コア研の期待とも一致したこともあり、今回はそのあたりをまとめてみましょう。
この不動産不況を受けて、軒並み大幅下落を喫した不動産株ですが、たとえば住友不動産は、年初来高値の2875円に対し底値が962円と▲67%を記録し、その後1337円まで回復しています。
チャートからは「セリングクライマックスから大底を打って反発している」ように見え、またボラティリティが急上昇して突入した退避モードのスイッチも切れた上、買いのシグナルが出て買い執行になったというわけですから、悪くない感じではあります。
<図は省略>
同社は開発中の新ビル案件もあって業績見通しもそこそこで、ファンダメンタルズも言われているほど悪くない中、市場全体の趨勢に引きずられて大量の空売りを飲み込んできました。信用倍率の0.29は、ほぼ業界トップかもしれません。信用買いの130万株に対して売りが450万株強。
逆日歩はかろうじて発生してない感じですが、(昔の仕手株のような急騰にはならなくとも)踏み上げ候補であることに間違いはないでしょう。
同業種内の中小型株のほうを見てみると、さらに面白そうな銘柄もあります。
これはコア研モデルでは扱ってない銘柄ですが、たとえば東京建物(8804)、東急不動産(8815)あたりはしっかり逆日歩もついています。東京建物の逆日歩は55銭ですから、ひと月間も売ポジションを持っていたら17円分(前終値427円に対して約4%)もコストがかかってしまうレベルで、売り手は次第にこらえきれなくなるでしょう。
・住友不動産 信用倍率=0.29 逆日歩=なし (PER=10.0 PBR=1.4)
・三井不動産 信用倍率=0.36 逆日歩=なし (PER=13.1 PBR=1.2)
・三菱地所 信用倍率=0.51 逆日歩=0.15 (PER=28.6 PBR=1.6)
・東京建物 信用倍率=0.32 逆日歩=0.55 (PER=8.1 PBR=0.5)
・東急不動産 信用倍率=0.40 逆日歩=0.15 (PER=14.9 PBR=0.9)
あなたならどの銘柄で行きますか?
住友不動産を昨日買った方は、次の売りシグナルを待つことになります。
またコア研は、東京建物と東急不動産については投資顧問のお客様に少額で持っていただいていますので、(シストレではありませんが)監視をしています。この2銘柄はたいへん強いチャートで、状況によっては大相場になる可能性も…などど感じております。
・東急不は逆三尊を形成して反発、25日線に加えて75日線まで抜いてきた
・東建物はきれいなW底を形成し、急反発で25日線に加えて75線まで抜いてきた
せっかくですから少しここでもフォローしてみましょうか…。
長期のバックテスト (2008/12/22)
今週のマーケットは、ビッグスリーへの救済融資についての評価がどう現れるか…というところから始まりますが、すでに反応薄であることが分かっています。よって急騰はなし。
それと米国はとりあえずクリスマス相場に突入で閑散としますから、妙にボラが上がらないかどうかを心配しながら遠巻きに見守るというスタンスになると思います。
さて、今日は週末に長期のバックテストを実施したのでその話題です。
システムトレードモデルの実力を検証するのには、たいていバックテストというのを行います。
バックテストとは、制作した売買ルール(ロジック)を過去の株価データにあてはめてみて、その時々にリアルタイムでトレードをしてきたらどのようなリターンを得られたかを検証することです。
そこでよく議論になるのが、「バックテストは長期で行わなければダメ」なのか、「環境が違う昔のデータではなく最近のデータで行うべき」なのか…というテーマです。
でも、これはいつまでも議論してみたところで結論が出るものではなく、「色々やってみて良い結果が出るものを採用する」というのが最終的な結論だとコア研は考えています。
コア研のサイトでは、以前は長期のバックテストデータを重要視していましたので、すべての扱い銘柄について2000年以降7年間程度の検証結果を掲載しておりました。しかし、2006年のライブドアショックあたりがターニングポイントとなって、値動きのクセが以前とは明らかに違ってきたことに気がつきました。おそらくそれは投機資金のレバレッジが大きくなったことと無関係ではないと思いますが、長期のテストで良い結果が出ている銘柄が直近でも良い成績が出るという相関性を感じなくなったのです。
そんな中でロジックの改訂を行ったり、サイトの構成にも紆余曲折があって、最近にいたっては1年程度の短いスパンでのバックテストのみを公表するようにしておりました。
(しかしもちろんそれぞれの銘柄について、以前に長期のテストをイヤというほどくりかえしておりますから、短期のバックテストだけで銘柄選定をしているわけではありません。)
しかし掲載を短期のものだけにしてみると、やはりサイト訪問者の方から「長期のバックテスト結果」への要望が出てまいります。「たしかに、サイトをご覧いただいている皆様の立場にたつとその気持ちもよくわかる…」というわけで、先週末から準備をしていくつかの銘柄を公表するに至りました。
今のところ公表したのは、ソフトバンク、三菱マテリアル、日本郵船の3銘柄です。運用結果のトップクラスのもの、最低のクラスのものを織り交ぜました。
でもこれを公表するとなるとちょっと気が引けるんです。なぜかというと、この2002年の半ばあたりから現在までという期間は、ITバブル崩壊の後期〜2003年春以降の急上昇期、2007年以降の暴落期を含んでおり、…すなわち、コア研モデルが得意とするトレンドのはっきりしていた期間が案外長いため、ピッタリはまった銘柄はものすごい成績になってしまうのです。
例えば三菱マテリアルだとこんな感じです。
成績が良いのは大変素晴らしいことなのですが、「6年で元本が30倍になる」というと信じてもらえるかどうか心配です。
ソフトバンクに至っては、100倍を超える瞬間もございました。100倍ということは、100万円からスタートしたものが1億円を超える時があったということです。
でも、事実は事実です。今後も大きなトレンドが発生した時には、コア研モデルを用いた日本株への投資でこのようなリターンが得られる可能性があるということだと思います。
一方、駄目だった銘柄の代表として日本郵船を取り上げました。この銘柄は、狭いレンジでいったりきたりの時間が長かったのです。検証開始時から3年くらいはD型の運用結果がマイナスにもぐりこんでしまいました。
しかし新興国市場の隆盛とともに海運市況が活況となり、株価にメリハリが付いて方向感が出てくると、まるで別の銘柄であるかのように成績が上がっていきました。
ひとつ書き記しておきたいことがございます。実は今回いくつかの銘柄を再検証する中で、「コア研モデルと銘柄の相性を見分けるためのひとつの指標」を発見したのです。まだ確信を持てるものでもないのですが、その指標は、ソフトバンクや三菱マテだとプラス、日本郵船だとマイナスの数値となって表れます。
今後検証を進めていく中で、この指標の信頼性が上がれば、銘柄選定の成功率が相当上がってくると思われます。この発見はちょっと大きかったかもしれません。
いずれにしても、日々進化を続けるコア研モデル…皆さんの意見も頂戴しながら、皆で使える玉手箱に育てていきたいと思います。
投資信託の悲惨な成績 (2008/12/24)
今朝の新聞報道で目に止まったのが「投信運用40%マイナス」という記事です。これは資産残高が100億円以上の投信434本(ETFを除く)の、今年の年初から12/18までの騰落率を公表したものですが、まあそれは見事な成績でした。
プラスだったのは11本だけ。そのうちの10本は国債のファンドですから預金みたいなものです。要するに、きちんと利益を上げた投信はたった1本しかなかったということになります。
その一本というのはなんと225先物をレバレッジ2倍で空売りするファンドで、おおよそ普通の人(投資の達人以外の一般生活者)が気軽に買えるシロモノではありません。騰落率は+44%ということでしたが、シグマ:標準偏差が88%(一般の株式投信は15%程度)ということを考えると単独で持つにはリスクがありすぎで、普通の株式投信をホールドしたい方がヘッジ目的でタイミングによって保有する…そんな使い方がふさわしい感じです。(でも手数料を考えると先物を直接売り建てた方が全然よいです)
一方最低成績を誇ったのはロシアと東欧株に投資する投信で、▲78.8%という騰落率でした。3位までがロシア関係、4位がインド株投信、以下20位までを見渡すと、ほとんどがBRICS関係の投信となっていて、軒並み▲7割前後の騰落率です。
こういう投資信託を、金融機関は日本国民にやたらプッシュ営業をして売ってきたわけです。虎の子の預金を投入した人、40年間働いてきてやっと手にした退職金をつぎ込んでしまった人、…そんな方々に対して、今いったい彼らはどんな風に対応しているのでしょう?
老後に必要な資金を半分にしてしまった人や、家一軒分を失ってなお住宅ローンが残った人に対して、「自己責任ですから」ということだけで済まされるものかどうか…誠意をもって対応しないと根深い恨みを買ってしまうように思います。
コア研は「単に投資信託を買って持っていても利益など得られない」とくどいほど主張してきました。同じことはここでは書きませんが、経済成長が鈍化したりマイナス成長も予見される現在は、「買って長期保有するのみ」の投資方法ではやられる方の確率が高いのは自明の理だからです。
もちろん投資先を絞り込んだファンドで、その投資先が成長を遂げたら一時的に基準価格が上がることはあるでしょう。でもBRICSがそうであったように、そういうニッチ的な投資先が長期にわたって安定的に成長を続けることはそうそうないはずです。要するにマーケットが若いために不安定で、(今回のように)壊れる時にはより速く大きく壊れますから結局どこかで大きくやられ、やられればたいてい解約(損失確定)というお決まりのコースになるのです。
損失を限定しつつ利益を確保できる投資先は、もう誰がどう見ても投資信託ではありません。
日本の金融機関は、もっと多様な投資手法を提案しなければいけないと思います。とりあえずまだ多くの国民から信頼されているのですからなおのこと。「売りやすくて儲かる商品」だけを窓口に並べていては、早晩信頼を失墜することになると思いますがいかがでしょうか。
年末の株価の動き (2008/12/25)
日米共に閑散相場で冴えない動きです。出来高も少なく値動きももみ合いといったところです。
チャートから見ると、日経平均、TOPIXとも25日移動平均に絡んだままで、上に行くのか下に行くのかまったく決着がついていない状況(日経平均はEMA25を割っていないがTOPIXは昨日少し割ったと)の中で、予想がたちにくい状況が続いています。
参考までに、年末年始は過去どのような値動きだったか調べてみました。下の資料は10年前からの、クリスマス以降最終4営業日の騰落率です。
2007 -1.58%
2006 0.33%
2005 0.89%
2004 1.11%
2003 12.70%
2002 0.91%
2001 3.09%
2000 -1.58%
1999 2.23%
1998 0.33%
星取り式だと8勝2敗で、値上がりしている年が多かったことがわかります。平均で1.84%の上昇ですが、どうでしょう?これは年内の受け渡しベースでの最終売買日を過ぎて手じまい売りが終了したために、少し買いが入った…ということかもしれませんね。2003年などは、空売りの買い戻しという雰囲気ですが…。
とりあえず今日も動かない日だと思われます。少し投資から気持ちを開放して、すっきりと新年を迎えるために心を整えるなどしてみましょうか。
それにしても、飯島愛さんはどうしてこんなに若くして亡くなってしまったのでしょうか? 別の意味でも、来年は生きていくことに行き詰る人が多く出てきそうです。気を引き締めていかなくては…。
年次改革要望書と確定拠出年金制度 (2008/12/26)
昨夜はNYもイギリスも香港もそろってクリスマスでお休み。よってコア研モデルの海外市場銘柄は24日のままです。
香港がキリスト生誕の日にお休みになるのはイギリス領だったことの名残と理解してよいのでしょう。そしてなお26日も香港はお休みになります。これもクリスマスの関連休暇で「ボクシングデー」といいますが、何も国民がこぞってボクシング(リングに上がる?)をする日というわけではありません。クリスマスプレゼントを開ける日という意味で「Boxing」という単語を使っているようです。
いずれにしても、外国人投資家が6割を占めてしまった日本市場は、彼らが休暇になると開店休業状態となります。それも情けない話ですけどね…「外国人がいなくなると何をして良いのかもわからない」ということでは、いったい誰のための東証なのでしょうか…。
さてところで皆様は、毎年10月ごろに米国政府が日本に提出する「年次改革要望書」というものをご存じでしょうか? これは1994年のクリントン時代から米国大使館を通じて提出を受けているもので、平たく言うと「米国の国益のために日本に要求する項目が列記された文書」です。そして恐ろしいことに、そこに書かれていることはことごとく日本で実施されてきました。
詳しくは書きません。検索をすればいくらでも正確な情報を得られますし、10/27にはフジテレビの「サキヨミ」でも報道してくれました(you tubeでも視聴可の模様)。
要望書に書かれたことで日本で実施されてきた改革をいくつか紹介しますと、確定拠出年金制度の導入、郵政民営化、建築基準法の改正(耐震偽装時)、携帯電話のナンバーポータビリティ制度の実施、労働者派遣法改正などが挙げられますが、いずれも日本社会に大きな影響をもたらすことばかり…というより、往年の重要な政治課題ばかりであったことに気が付きます。
これらはことごとく米国の国益(米国企業の利益)につながるものであり、必ずしも日本国民に利する政策ばかりではありません。例えば日本に対して最も大きなダメージを与えたのは(近年の報道で明らかなように)、労働者派遣法の改正でしょう。
そしてこの秋(10/15)に出された2008年版の要望書にはこんなことが書かれています。(一部抜粋)
1、確定拠出年金制度の拡大
2、クレジットスコア制度を導入
3、残留農薬検査の緩和
4、医療機器や新薬の規制緩和 等々
1の確定拠出年金についてはコア研に直接関連してくる項目です。ここでは「月額6万円までかけられるようにすること」、「公務員も加入できるようにすること」、「自らも掛け金を拠出できるようにすること」や「投資サポートビジネスを可能にすること」などが盛り込まれています。
確定拠出年金制度が「日本国民の資金が欧米のファンドに流れる仕組」となっていることは自明の理です。(郵政民営化も同じこと)。
これを受けてコア研は、無益に日本国民の資産が欧米に取られてしまわぬよう、確定拠出年金の投資モデルを無料で公表し続けることで社会に貢献していくつもりです。
2のクレジットスコアは、要は消費者金融に欧米の企業が参入するための準備と取れますし、3の残留農薬や、4の医療の規制緩和についても、米国の農家や医療関係の企業に便宜をはかったものと思われます。
おそらくこれらの懸案は、もれなく1〜2年のうちに具現化していくのでしょう。
これらのちょっと理不尽な事実を取り上げて、米国がどうだとか、日本の政治がどうだとか大騒ぎするつもりは毛頭ございません。
ただ、我々個人投資家は世の中の流れをつかんでおかなくてはなりませんから、この年次改革要望書が「今後の日本で起こること」をまとめたものだとすると、ここで取り上げることには非常に大きな意義があるということになります。
金融関連の要望書の翻訳を
こちら
に引用しましたのでご覧ください。
アナリストの株価予想 (2008/12/29)
あと1日と半分で今年…この厳しかった1年のマーケットが幕を閉じます。田勢康弘がTVで触れていましたが、高浜虚子が昭和25年につくったこの一句が味わい深い年の瀬です。
―――――
去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの
―――――
この句にはいろいろな解釈があり評価も様々だということですが、今の経済やマーケットにあてはめてみると、「大晦日が元日に変わったからと言って世の中の傾向が変わるものではなく忍耐の日々は続く」という風に悲観的な解釈もできれば、「大晦日が元日に変わったからといって自分は初志を貫徹するのみで単に日付が変わっただけのことである」という力強いメッセージにも取れます。
「こんな時だからこそ自らの心の在り様が重要だ」…そんなところを、コア研なりの解釈としたいと思います。
年末年始はアナリストたちが一斉に2009年の株価の推移を占います。もうすごいですよ、今回は。予想株価は上から下まで実にバラバラ…。そういう記事を読んで長期投資を試みる人が案外多いのでしょうが、極めて危険な行為であると思います。
アナリスト予想があたったかどうかを調査をしたグループがあったようですが、アナリストの株価予想は2〜3割の人しか当たっていなかったようです。
彼らは、(コア研サイトのように)過去に言ったことや成績を公表し続けるわけではありませんから、はずれたら視聴者が忘れてくれるのを待てばよいですし、当たった時だけ「あの時の予想は的中した」と胸を張ったりする…などと、彼らが批判を受けるのもこの年の瀬のイベントのような気がします。
そもそもこんなご時世で1年後までの株価を読み切ることなどできるはずもありませんから、その手の記事には「ふ〜ん、このひとは当言う風に思っているんだ」くらいの接し方をするのが良いと思います。
あくまでも個人投資家は、リスクを最小限にするために(スイングトレード程度の)短期投資を基本として、買いっぱなしで放っておくような無防備な投資は避けるべきです。
さて、今日もレンジ内での動きになりましょうか。「先週今週、貫く棒のごとしかな…」
大納会 (2008/12/30)
いよいよ大納会です。今日は半ドン。今日の午後はコア研もパソコンだらけのオフィスを一度ひっくり返して、1年間の埃を取り除こうと思います。今年の埃は熾烈な戦いの汗、そして打たれに打たれた希望たちの念を含んで重いのかな…。
年末年始の予定を書いておきます。
国内市場は今日の午後からお休みとなり、正月の5日(月)が大発会まで取引がありません。よって、コア研の情報発信もそれに合わせてということになります。が、海外市場は元旦しか休みませんので(NYも香港も)、可能な限り海外市場の売買シグナルは更新する予定です。
また、何かあれば(マーケットの大きな異変)コメントを配信するようにします。2008年の幕開けも波乱含みでしたからね。平穏無事な年明けを期待しますが…。
それでは、これにて2008年のデイリーコメントの配信を終了させていただきます。皆様におかれましても、大変だったこの1年間の疲れを癒し、新しい年へ向って羽ばたくためのエネルギーを充電できる良いお正月をお迎えください。
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