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大統領選と小室哲哉と… (2008/11/4)

11月に入り、昨夜よりNY市場も夏時間が終了となりました。ここで参考までに、夏時間・冬時間(正確には標準時間)についてまとめておきましょう。
NY市場は現地時間で 9:30〜16:00 が取引時間です。日本からみると、昨夜からNYのマーケットオープンが1時間遅くなりましたが、NY市場のオープンが現地時間で10:30に変更されたわけではありません。
何があったかというと、欧米諸国における(1時間時計を遅らせる)夏時間(サマータイム)が終わったために、全ての時計が1時間早められた(戻された)のです。ということは、日本からみると今までより1時間分遅れてコトが運びます。(地球儀を前にして考え込むと夜も眠れなくなりますのでお勧めしません)
夏時間から標準時間に戻されるのは、11月の第1週の日曜日のAM2:00と決まっています(夏時間の開始は4月の第2週の日曜日の2:00)。11/2の日曜日がそのタイミングだったわけですね。

以上のことから、昨夜より日本時間でのNY市場取引時間が23:30〜6:00と、先週までのそれより1時間後にずれ込みました。よって今週からは、早起きをするとNY市場の大引けに間に合う…そういうことになります。
CFD取引で、NYダウやS&Pを取引されている方には、コア研モデルが扱いやすくなるはずです。コア研モデルは、大引けで売買するのが原則(なるべく…という理解でかまいませんが)だからです。


さて3連休も終わり、米国大統領選の週に入りました。投票は今夜、結果がわかるのは日本時間の明日の昼ごろということです。
この大統領選やこの一連の金融危機のことを考えながら今朝の小室哲哉逮捕のニュースに接した時、「これらの事件の根っこは同じだな」と、コア研は感じました。

小室哲哉は一時日本の音楽界を席巻した風雲児で、要するに頂点を極めた男です。彼の収入は一般人から見ると異常な額でした。結局そういう常軌を逸したような状態というのは決して長くは続かないのだな…そう思ったのです。
米国の金融危機も同じことです。米国証券界は世界中からの集金マシンでした。日本人もお金もここに掃除機のように吸い取られていたわけですが、彼ら金融マンの収入は一般人の10倍でした。リーマンBの一般社員の平均年俸が4000万円という話は皆さんもご存じだと思いますが、これもまさに異常な世界。
…そして何より、国民全体が総体として浪費家で米国政府そのものも強権的な集金マシンであったことを忘れてはいけないと思います。

その大統領が、もしかしたら史上初の黒人大統領になるかもしれません。コア研では「オバマ当選はない」としてきましたが、今の状況では「ありえること」になってきました。これも、過去の米国では考えられないことです。
こういう常軌を逸したものは、自然体でないものは、まるで25日線からのかい離が修正されていくように元に戻っていくのだなあ…今朝は、慌ただしく仕事の準備をしながらそんなことを考えたというわけです。


大統領選とマーケットの関係 (2008/11/5)

大統領選については、後は結果を待つだけです。
どちらの候補がこの経済の混乱を治めることができるかについては、一概に言えることではなく、短期で見るか長期で考えるか、ミクロ的に見るかマクロ(グローバル)に考えるかによっても見方が変わるのだと思います。
コア研の感覚では、短期中期だけ考えるとマケインが好ましく、長期で…というより米国の構造改革や精神的な健全化まで視野に入れると変革を推進できるオバマということになると思います。

米国は製造業(軍需を除く)もダメ、金融業もダメになってしまったのですから、根本的な構造改革やゼロベースでの経済再構築に取り組まなくてはなりません。それには強烈な痛みが伴うのでしょうし、オバマ氏にそれをやり遂げる力量が伴っているかどうかも不明です。
一方、痛みを伴う変革を先延ばしにして、今までのように戦争経済で立て直そうというのであればマケインは必須です。(真の)米国首脳がそれを望むのなら、この選挙で(どんな手を使ってでも)マケインを当選させなければなりません。

マーケットは、短期的にはどちらの候補が勝っても好感するように思います。ご祝儀相場か、もしくはお祭りといった感じでしょうか。

実は日本時間の昨日の昼から、自己取引でNY市場の先物(NYダウ)を買ったりしておりました。いずれにしても上がる…そう考えればこれほど安全な取引はありません。でもこれはデイトレになるか、数日内に決済する短期取引です。ご祝儀相場は続かないからです。
そもそも日本市場だけ相手にしていると、寝ている間に株価が動くのでギャンブル性が高くなりますから、NY市場をかませることには意味があります。もうこの数年は朝起きてみないと自分が儲かったのか損をしたのかわからない感じでした。
NY市場でリアルタイムに取引をしていると、日本株での損をカバーできることもありますし、何か事が起こっても対応しやすいので安心感があるというわけです。ただし、当然ですが寝不足になりますけど…。
NY市場で取引をする体制を作るのは意外と簡単です。「寝不足になってもいいからやってみたい!」…こういう方がいらっしゃったら連絡をしてみてください。


大統領選後のマーケット予想 (2008/11/6)

大統領選の結果は圧倒的なオバマ氏の勝利。さすがにこれには驚きました。ずっとマケイン勝利を予想してきたコア研は大外れだったということです。それにしても米国にアフリカ系の黒人大統領が誕生するとは…。ものすごく健全な選挙だったし、民意が反映されたし、コア研が懸念した暴力や過去のような不正による捻じ曲げもなかったわけです。
これは米国が変わっていくサインなのかなあ…そして世界に対する米国の支配構造そのものに変化が起こるのかなあ…今はそんなことを漠然と考えています。

大統領選を受けた株価については、日本市場は好感して(昨日書いたように)ご祝儀相場となりましたが、本土の米国市場では、同時に発表された雇用の悪化など悪い経済指標を受けて急落となりました。…というより、イベントの終了に伴っての材料出尽くし感が出たのかもしれません。あるいは、「ご祝儀相場は続かない」とも書きましたが、米国では選挙当日までがご祝儀相場(あるいは株価の買い支え:PKO)だったのかもしれません。

では、今後の日本株市場はどうなるのでしょうか?
10/31の書き込みで、「今の株価上昇は自律反発であって日経で10000円を超えていくものではなく、上値目途はせいぜい9600〜9800円」と書きました。NYダウ486ドルの急落を受けて日本株も腰折れでしょうが、昨日の高値が9521円ですから、ちょっと9600円に届かなかったようです。
もしここから下げるとすると、今度は下値目途を予想しなければいけませんが、コア研は10/10の安値8115円というのを意識したいと思います。
ここに向かう根拠は、(いつもの通り投機資金の需給で考えると)12月決算のヘッジファンドの、45日ルールによる解約売りが11/15まで出ることです。それと、自律反発を自律反発ととらえずに大きく買った投資家にロスカットが出るためです。
でも、この8115円近くまで下げて再び反発をすると「逆三尊」の形が出来上がります。これは底打ち相場を表すサインの代表格ですから、年末にかけて1万円越えを試す…こういうイメージを持っています。
ただしコア研の相場観による予想よりも、やはりシステムトレードモデル(コア研モデル)の信頼性のほうが高いと思いますので、上記の読みについてはあくまでも参考までに…ということでお願いします。

いずれにしても、モーサテ(TV)でも言ってましたが、数日で1年分の値動きをしてしまう異常相場です。重ねて書きますが、少額での投資に徹するようにしてください。


乱高下相場に対応するロジックへ (2008/11/7)

異常相場です。日頃の10倍もの値幅で上へ下へジェットコースターのように株価が動けば、過去のデータから作ったロジックもうまく働きません。ついに…これだけ振幅が大きいと、ロスカットが多発してコア研モデルの成績が下げ始めてしまいました。まさに痛恨の極みです。参考にしていただいていた皆様におかれましても、せっかくの利益がきっと減ってしまったことでしょう。申し訳ないことです。
現在のリアルタイム運用の成績を見ると、推奨してきたD型モデル(空売りあり)については、株価が3割下落する中で平均するとマイナスになっておらず検討しているといえますが、S型モデル(買いのみのモデル)はざっと見たところ下落幅の半分はつれ安してしまっています。
そして、昨日の暴騰の翌日に起こった暴落相場を見て、コア研はロジックの改訂をする決心をしました。
こういう天変地異的な状況になった時に影響を受けずにすむオプション的なロジックを取り入れておかなければ、今後も顧客を守ることはできないと確信をしたためです。新しいロジックの検証結果は日曜日には発表をしたいと存じます。

シストレのロジックはあくまでも過去のデータから作り上げるので、「過去にない状況になればこんなことも起こりうる」というところは、今後も記憶にとどめておいていただきたいと思います。その意味では、長く君臨して生き残っていくシステムとは、多くの天変地異相場を経験し、幾多のロジックの改変を経て打たれ強くなったモデルであろうと考えます。
コア研モデルはまさに金融パニックの最中に誕生しましたが、いきなり厳しい鍛えを受けたことをポジティブにとらえ、打たれ強く、かつ柔軟に変化に対応できる投資モデルに育てていきたいと思います。
日曜日に発表いたします「新生コア研モデル」を、まずはご覧になってください。今まで強かった特性はそのままに、暴落暴騰が連続する場面にも対応できるロジックとなっているはずです。


新生コア研モデルは非常に強い (2008/11/10)

この週末を使って、「極端な乱高下相場で振られないロジック」を組み込んだコア研モデルの性能を検証いたしました。
結果から申しますと、非常に性能が上がり、今後の成果に期待ができるものになったものと思われます。ひとつの例としてソニーのバックテストの結果をご覧ください。

<図は省略>

上のグラフは、ちょうど1年前の去年の11月からの新旧の売買タイミングを比較したチャートです。
新生コア研モデルでは、旧チャートにて緑で囲った売買の失敗(ロスカット)箇所をうまくスルーしました。また、今年の秋の史上例を見ないボラティリティ(上下に激しく揺さぶられる)相場においても、旧モデルではロスカットが連続してしまいましたが、新モデルでは完全に様子見を決め込むことができています。
その結果運用成績も飛躍的に向上し、たとえば(下の「絶好調!銘柄」にあるように)D型で144%の騰落率/年 を記録しました。(+144%の騰落率というのは、100万円が144万円ではなく、244万円になることを指します)。
予想通りの好結果が出ましたので、さっそくこの週末に新旧を交代させ、今週からは新生コア研モデルとして売買サインを公表することにしたというわけです。

新たに加えたロジックの説明を簡単にいたします。
コア研モデルは、トレンドフォロー(順張り)系のモデルです。よって、現ポジションと逆に大きく振れるとロスカット…というより、逆の方向へのトレンドが発生したと判断して反対売買のサインを出します。しかし、上下の振幅が想定以上に大きくなってしまうと、トレンドが変わったのではなく上下にブレただけであっても間違ってサインを出してしまうという欠点をもっていました。

これを防止するためのオプションをこう考えてロジックに加えました。
コア研デモデルでは、常にボラティリティを計測しています。ひとつは株価の変化幅、もうひとつは長期と短期の標準偏差です。これらの数値の変化によって、売買サインが出やすくしたり出にくくしたりしておりますが、それらの数値(短期)が相当高く設定した基準を超えてしまった場合には、急激な反発があったとしても、標準偏差の数値が正常範囲に戻るまで反対売買のサインを出さないようにしたのです。
で、検証してみると、このオプションは効果絶大でした。どれほどうまく行ったかは、コア研のウェブサイトの「売買サイン・運用成績」のページでご確認ください。

※本日よりまたリアルタイムにて運用成績を公表することになりますが、リアルタイム運用の計測は、買いポジションに転換済みの銘柄は即日、まだ売りポジションのままの銘柄は次の買いサインが出た時からとします。

この新生コア研モデルが皆様のうちでの小槌になりますように!


AIGへ追加支援 (2008/11/11)

AIG四半期決算の損失額が判明しました。3兆円強。これでサブプライムやCDS関連の評価損の合計は7〜8兆円という巨額なものになりました。このCDSというものの評価がコロコロ変わるので、AIGにとっても米国政府にとっても苦しいところとなっています。やはり、とんでもないバブリーな金融商品だったわけですね。こんなものを転がして巨万のマネーをかき集めていたツケが回ってきているわけです。
でも、AIGはあまりに(規模も影響も)大きすぎて米国政府もリーマンのようにつぶすわけにいかないので、どれだけでも資金を出してきます。これが好感されて昨夜は株価が上昇したそうです。
さて、とりあえずつぶれる心配はないとして、問題は「アリコジャパンの買い手がなかなか見つからない」ことです。

アリコがなかなか売れない理由は、
1、買取り候補の金融機関の体力が、株価暴落で損なわれた
2、AIGが55カ国に展開しているアリコを一括で売ろうとしている
3、株式交換(三角合併)でなく、現金での買取りに限定している
こんなところでしょうか。

でもAIGは、早期にFRB融資(高い金利)の返済をしなければならないため、とにかく早く売ってしまいたいところでしょう。
アリコジャパンに加入している方から見ると、「むしろさっさと安くても良いから売り払って」もらったほうが良いように思います。なぜかというと、アリコとしても、はやく心機一転で営業をスタートして経営を安定させたいでしょうし、安く売ってもらった方が買いとった金融機関にとっても負担が少なく、買取り後の経営にもさらに安心感がでてくるからです。
AIGは上の2番…すなわち「55カ国一括売却」を諦めるだろうという見方もあります。要するに、アリコジャパンという日本支社だけ切り売りすることもあるという話です。また、AIGエジソンとAIGスターについても、当初は合併後に売却としていましたが、これもバラ売りする可能性も否定できません。いずれも、価格が高すぎて買い手がつかないためです。
切り売りの展開になってくれば、AIGの優良資産は早期の売却に決着することでしょう。どの金融機関もほしくてたまらないのが本音なはずですから。


新生モデルは本当に強くなった (2008/11/12)

今日は今週からスタートした「新生コア研モデル」について掘り下げてみたいと思います。
このモデルの開発にはかれこれ2年近くの歳月を費やしました。その間試行錯誤を繰り返し、リアルタイム運用を無料で完全公表しながら、実効性を確認する作業を続けてきました。
同じシステムトレードモデルの中でも、コア研のものは(大半のシストレモデルがそうであるように)一つか二つのロジックを組み合わせただけの単純なものではなく、「相場がこう動けばこのロジックが発動し、また別の展開になればそれに対応したロジックに切り替わる…」こういうオプション的なパターンがいくつも用意されていて、それがために「減らさぬ投資」が実現しています。

でも相場というものは生き物ですので、たとえコア研モデルのように過去10年のデータを綿密に検証して作られたモデルでも、相場の性質が変わってきてしまえばやはり売買ロジックを改訂しなければいけません。これは普通にあることで、モデルの完成度を上げようと思えば、やはりこうして1年や2年はテスト運用をしていかなければならないのです。
そして幸いなことに、この2年の間には前代未聞の相場が展開されました。本当にありがたいことです。コア研モデルはテスト段階で、過去10年のバックテストで出会えなかった激しい暴落相場、シストレにとって最も対応が難しいボラティリティ相場を経験できたのです。

コア研が最も不安感を抱いていたのが、この(ロスカットが多発して利益を削られる)“超ボラティリティ相場”だったのですが、このところの前代未聞のボラティリティ相場で生のデータを取ることができたために、「そんな相場にも対応できる」ロジックを組みあげることができました。そして先週末に、このロジックをコア研モデルに組み込み、新生コア研モデルといたしました。
どうかWebサイトの <a href="http://core-net.jp/realtime/net-mem/list.html" target="_blank" title="運用成績のページ">運用成績のページ</a> を見てください。誠に素晴らしい成績です。この新しいロジックを加えたことで過去のロスカットのいくつかもかわすことができており、さらに成績が向上したのを見た時は思わずニンマリでした。

先週末を基準としてリアルタイム運用開始を宣言したこの新生コア研モデルですが、いくつかの銘柄を除いてまだ待機中です。リアルタイム運用のスタートは、(個々の銘柄ごとに)次の買いサインが出たところからとなりますが、全部の銘柄が稼働するまでにはもうしばらく時間がかかりそうです。
要するに、大半の銘柄に対して「まだ買ってはいけません」「今手を出すとヤケドをしますよ」…モデルがそう言っているというわけです。
相場を見ていますと、毎日毎日上へ下へと値動きが激しいですから、まったくその通りだと思います。

コア研モデルの信頼性は日増しに高まっています。もうそろそろ、「儲ける力」「損を出さない力」の信ぴょう性が高まった思われますので、来月よりは若干の費用負担をお願いしつつ運営していこうと考えています。
ご理解ください。コア研は投資顧問業を営む民間会社です。応分の費用をいただいて、それによって質の高いサービスを提供することができるというわけです。


マーケット予想 (2008/11/13)

今日はマーケット予測について書きます。
10/31、11/6あたりの書き込みで日経平均の予測について書いています。
10/28に大底(らしきもの)をつけて、その後に急反発をした日経平均を見て言ったことが、「上値のめどは9600〜9800円で次の下値は8115円を意識する」という内容でした。まあ、そもそもこういう相場観からの予想は難しいのでシステムトレードを採用したわけでから「あくまでも参考までに」ということなんですが、実際にそんな感じで推移をしたようです。
結局反発後の高値は9521円、そして本日は大幅に下げて寄り付いて、(225先物の板を見ると)しっかり8100円台に突入しております。

今後のことを考えるのであれば、今の様相だとNY市場を見た方がよさそうです。というのも、日本市場は大底(らしきもの)の6994円からはかなり上に株価がありますが、それを支えたのは(個人投資家の買いもありましたが)公的年金のPKOだったと思われます。うわさですが、その金額は1兆円に迫る額だったとか…。
前にも書きましたが、公的年金の買いは突然終わりますのであてにならないところがありますし、それに今回買った個人の買いも、もしまた相場の腰が折れれば投げてくるでしょう。そして相場の腰を折るのは、なんといってもNY市場が大底(らしきもの)を割っていくことだと思います。



NYダウの底値はザラバでは10/10の7882ドル、終値ベースでは10/27の8175ドルです。で、今朝の終値が8282ドルまで下げてきていますから、この底値で持ちこたえるかどうかはかなり重要なファクターだと思います。
おりしも、この週末には金融サミットがあります。この結果によって上にも下にも大きく動くと思われますが、これがどっちに行くかはほぼ予想が立ちません。ただ、昨日の米国政府の金融安定化法の扱いをめぐって少々失望感が出ているので、少々嫌な予感がいたします。
いずれにしても、まだ投資活動を再開するのは早いということでしょう。今入るとギャンブルです。お好きな方はどうぞ…という感じです。


超ボラティリティ相場とコア研モデル (2008/11/14)

超ボラティリティ相場…他に言っている人もいないので、何となくコア研の造語のような気がしますが、やはり昨夜のNYなどもまさに超ボラ相場でした。昨日の最安値が8000ドル割れ、高値が8870ドルというのですから、とんでもない世界です。そして終値が8835ドル。ほぼ高値引けとなっています。
さて、コア研モデルではこのような超ボラティリティ相場で振られないように、超ボラ相場に入ったら別のロジックが立ちあがるシステムを組み込みました。それが功を奏して、ほとんどの銘柄が暴落前に売り抜けた後(もしくは売り建てた後)そのままのポジションで様子見を決めこんでいます。(素晴らしいことです)
そしてこの超ボラ相場が収まってきたところで元のロジックがうまく復活して、利益を確定したり、また次の利益追求にはいったりすることになっていますが、やはりほとんどの銘柄がまだ様子見を決め込んだままです。
ちょっと個々の銘柄がどういう状態になっているか紹介しようと思います。大半が超ボラモードに入った…すなわちシェルターに入ってリスクをかわしている中で、それ以外の「シェルターに入れなかった」もしくは「シェルターから外に出てしまった」銘柄を列挙してみます。

1、シェルターから出て果敢に買い転換した銘柄
 ・上海ETF(昨日買い転換)
 ・井関農機(11/12に転換して現在+4.19%)
2、シェルターに入れなかった銘柄
 ・東芝プラント
 ・FTSE(11/12にロスカット発生)
3、シェルターから出てしまったためにロスカットにかかった銘柄
 ・金ETF(ロスカット・現在-8.12%)
 ・みずほ信託(昨日ロスカット)
これ以外の19銘柄はすべてシェルターに入ったままでリターンを守っています。

上を見ると、シェルターから出ることになったためにロスカットで成績を下げた銘柄がふたつ(金ETFとみずほ信託)、シェルターに入れなかったためにロスカットとなったのがひとつ(FTSE)あり、くやまれるところですが、これくらいの犠牲はいたしかたないかな…という気もします。
金ETFの状況が最悪だったのですが、これは本当に今一歩でシェルターに入り損ねた銘柄なんです。こういう銘柄が多数出ればまたパラメータをいじらなければなりませんが、こういう例はまだひと例だけです。
みずほ信託は、ふだんの値動きがおとなしいのに一時激しく動いてスイッチが入り、その後また落ち着いたことで落差が大きく、スイッチがはずれました。これも極端な例ですからやむを得ません。

これらは思惑と違ってしまった部分ですが、でもきわめてうまく行った例もあります。たとえばソフトバンク。ソフトバンクの値動きは特に激しかったので誠にスリリングでしたが、コア研モデルは完璧に対応しました。
大底は600円台前半の安値でした。そしてそこからS高の連続で高値が1400円を超えるというジェットコースターぶり…。実はこのソフトバンクには、(シェルターに入っていながらも)踏み上げ防止のロスカット基準が迫っていたのです。しかしあと一歩のところでそれもかわして昨日のS安。またうまく様子見モードに戻っています。
あの高値でロスカット買いすれば、おそらくその後急落が待っている気がしてヒヤヒヤしておりました。でもこの例のようにきちんとかわせたところを見ると、パラメータの設定が非常にうまく行っているという感じがします。
でもこのソフトバンク、また今日は荒れ模様の展開のようです。(恐)


麻生総理と米国 (2008/11/17)

金融サミットが終わりました。コア研としてはやや拍子抜けのイメージ…すなわち具体性にかけた総花的な首脳宣言に見えました。ただ「株価が失望して暴落」のような展開にはならず、可もなく不可もなくといったところだったのでしょうか。いずれにしても、「サミットを受けてこの月曜日に大幅反発」ということにはならないようです。

今回のサミットで麻生総理はブッシュの隣に着席していました。おそらく米国は、阿倍、福田の両元首相と比べて骨太な首相の登場に多少気を使っているのではないかと思います。
麻生総理は30歳代の後半に日本青年会議所で日本のトップ(会頭)を務めました。実はコア研もその団体に所属をしていたので彼の“飛びぬけた実力”はよく知っていたのですが、総理に決まった瞬間から持ち前の行動力を発揮したのを見て頼もしく見ておりました。

麻生総理は首相指名を受けたその足でNYへとび、国連総会でのスピーチをしました。後で聞きますと、このスピーチは相当インパクトのあるものだったそうです。
普通日本の総理がスピーチをする時は官僚が書いた原稿を読み上げるだけで誰も聞いていないんですが、麻生総理はそれを強く拒み、完全に自作のスピーチを披露したとのこと。しかも(最近の日本の総理にはありえないことですが)、米国の金融機関の姿勢をウィットに富んだフレーズでバッサリと批判をしたそうです。何でも各国の首脳は、あんまり素晴らしいスピーチだったので必死でメモを取って持ち帰ったとか…。
もちろん誰が総理になっても世論は賛否両論となります。でも、真のリーダーシップをもった総理大臣が誕生したのは、(これも賛否両論の)小泉氏以来のこと。とりあえず日本が元気を取り戻すためにはうってつけの総理だと言えるように思います。

今週の相場は、いきなり上か下かに飛びぬけると予想していましたが、どうやら先週末の株価をそのまま引き継いで静かに始まりそうです。
ただ、先週書いた「日経平均株価が逆三尊の形となれば強い反発のサイン…」という展開にはなりそうにありません。ヘッジファンドの売りも今週から減りはしますが、それを下で律儀に買い支えていた年金資金のPKOも、おそらく…ですがもう出てこないのではないかと想像します。少し閑散相場になるかな…?


公的年金のPKOが炸裂 (2008/11/18)

うぬぬ…昨日のコメントで、「もう今週あたりから公的年金の買いは出て来なくなるんじゃないか?」などと書いた矢先、とんでもない金額で彼らの買いが炸裂して、昨日はまたまた理解しがたい相場となりました。

公的年金は注文伝票を公表しながら買うわけではないので、注文の出所(信託銀行経由)で判断するわけですが、聞くと、昨日は一日で7000億円も買ったという話です。で、昨日一日の日本市場の売買代金を見ると1兆6000億円です。ということは、昨日の買い物の半分近くは公的年金であった可能性があります。
そして彼らはものすごく雑な買い方をします。突然大きなロットで買い始め、買うだけ買ったらさっさと店じまいしますから、昨日の日経平均の5分足チャートを見ると何時から何時まで買ったというのが手に取るようにわかります。
朝寄り付いた後、勢いよく下げ始めた株価を見て、9:30から入っていますね。その後午前中は怒涛のように買い続けたようです。日経平均株価は8218円から8767円まで550円も暴騰しました。で、後場寄りのバスケット買いあたりで買い終わったという感じでしょうか?彼らが買い終わった後は、8463円まで300円以上も急落して引けています。
これはひどいです。市場参加者は相当振り回されたのではないでしょうか。それにしてももう少しましな買い方ができないものでしょうかね…?

最近はこういうあり得ない値動きをする日が多いのです。全部が公的年金の買いだとは言いませんが、多かれ少なかれ彼らがからんでいたことは間違いないでしょう。
信託銀行の買いのうち7割が公的資金だといいます。そう仮定すれば、信託銀行の売買高は公表されているので公的年金の売買高を特定することができます。
最近の数字を見ると、信託銀行はこの10月半ばから買い越しに転じ、その後ずっと買い越し姿勢を強めて1兆5000億ほど買い越してきましたので、公的年金はかれこれ1兆円強は買ってきたと考えられます。そうやって考えると、昨日の7000億円という買いがいかに大きかったかということになりますが、さすがにもうそろそろこの買いも止まるはずです。

コア研のサイトに <a href="http://www.core-net.jp/column/m20081030.html" target="_blank" title="公的年金のことについてまとめたページ">公的年金のことについてまとめたページ</a> があって、そこで彼らの運用配分について触れていますが、年金積立独立行政法人が運用する年金資金のうち、日本株式に入っている割合は13〜15%程度で、金額にすると13兆円くらいです。
もうずいぶん買いましたから、もうこれ以上はそんなに買えないはすだ…とまあそんな読みなんですがどうでしょう?

今の日本株の買い手はこの公的年金と個人投資家だけですから、今後は怖い感がしますね。個人投資家もさすがに元気がないですから…。わかるんですよ、こういうサイトやブログをやっていると。アクセスの様子とか質問の内容から、個人投資家の皆さんに元気がないのがよくわかるのです。
NYダウも最安値更新の一歩手前ですし、この買い手がいなくなる日本市場も気をつけた方が良さそうです。


ヘッジファンドその後 (2008/11/19)

昨日の日本市場は、嬉しいことに久々の「ジェットコースターではない相場」でした。上下の値幅がなんと138円程度で、昨日の日中は何とも懐かしい気だるい時間がながれておりました。
こうなった理由は、ひとつには公的年金が買ってこなかったと思われること。公的年金の買いというのは以前一日おきに入っていた時期がありましたが、今日はそれに習ってお休みだったように思います(前場に商社に変な買いが入っていましたが…)。
それと、今日のお題のヘッジファンドの売りが鎮静化した感があること。おそらく12月決算のヘッジファンドに寄せられた大量の解約に対応した換金売りが先週で止まったということでしょう(45日前ルール)。もちろん解約売りではなく、解体売り(破綻による清算売り)は続くのだと考えますが…。

ヘッジファンドの成績を確認してみましょうか。


10月の結果が出ていますが、相変わらずやられていますね〜。
ロングショートなどもまだ全然ダメですね。エマージングが最も悲惨ですが、もう何だかアービトラージも利かなくなってきているようですね。もうヘッジファンドの全盛期が終わってしまったということでしょう。
今年運用成績がプラスなのは、デディケイテッドショートバイアス(空売り型)とマネージドフュチャーズ(商品や通貨も含めて先物取引をするCTA)だけです。なるほどよくわかります。この二種類なら今年の相場でも利益を出せるでしょう。
何を隠そう、コア研モデルのD型はこの「空売り型」です。バックテストではありますが、この一年で見るとコア研D型はほぼ100%の騰落率(1年で資産2倍)を誇っています。でもまあ、同じ土俵で比較するものでもありませんが…。とにかく、空売りが容易に利益を上げられたのは納得です。
それとマネージドフューチャーズですが、これも実に運用が楽であっただろうと思います。このMFは商品を多用しますので、商品の総合的な指標とも言える商品ETFのチャートを見てみましょう。



どうです?
こんなにトレンドがわかりやすいチャートも他にないですよね。トレンドの転換点だけ見のがさなければ濡れ手に粟状態です。しかも、そのトレンドの転換点が一番見えるのが、きっと当事者のCTAです。年間12%しか利益を上げられないのがむしろもどかしいくらいですが、株先物の取引で彼らは案外失敗していたようですからね…。

さて、NYは150ドル高。心配した底割れをなんとか免れています。今日のポイントは、(一日おきルールが生きているとして)また公的年金が買ってくるかどうか…そこであろうと思います。


マーケット予想 (2008/11/20)

ついにNY市場は肝心なところを割り込んでしまいました。11/13のコメントでも書いていましたが、NYダウにせよ、S&Pにせよ、「10/27の大底(らしきもの)を割り込むかどうか…」というのが、見るべきポイントであるとしてきました。
ここを割らずに反発があったとすれば、セオリーからすると(下のチャートで「抜き出し」になっているように)逆三尊の形となり、強い反発のサインが形成されるわけで、移動平均線が下向きでありながらも、今後はしっかりした展開も予想できたところでした。



でもやっぱり、そんなに甘い世界ではなかったということです。10/27の底値を割り込んだことは、日本市場にも大きく響いてくると思います。

日経平均株価の底値(らしきもの)は、(終値ベースで)やはり10/27の7162円です。昨日の終値が8273円ですから、まだ1,111円のマージンがあります。でも、この1,111円を買い上げた買い手は誰でしたか?…そう、個人投資家と公的年金だったはずです。
大底(らしきもの)の次の週の、投資主体別の売買代金を見るとこんな風になっています。

・外国人投資家(1960億円の売越し)
・個人投資家(597億円の買越し)
・信託銀行(3893億円の買越し)

あとは取るに足らない数字ですから、この信託銀行(公的年金の買い)が一人で日経平均株価を押し上げてきたのだとわかります。
個人投資家はそれにあやかった形になっていますが、これで株価が1,111円を帳消しにして下げていけば、結局公的年金の道連れでやられてしまう公算が出てきました。すでに個人投資家の信用評価損率の数字も▲32.75%と、シャレにならないやられ方となっていますので心配なところです。
おそらく、個人投資家の買いも腰の入った買いではないでしょう。そして公的年金も買う予定の金額を買いきってしまったように思います。一昨日と昨日の二日連続の閑散相場を見るとそう思えます。

これで、日経平均株価が1000円幅を下げきることを念頭に置かなければいけない気がします。おりしも米国ではBIG3を「救うor救わない」ですったもんだやってますが、ポールソンの言い分が通って「救わない」になると、米国株は再び暴落に見舞われるでしょう。そんなことになれば、案外日本株が1000円幅下げるのも2〜3日の出来事かもしれません。慎重に、慎重に。


シストレのフォワードテスト (2008/11/21)

今日の本題に入る前にマーケットについてふれておきます。
NYダウは444ドル安。日経平均先物は昨夜のうちに7300円台にまで下落しました。昨日書いたとおり(ビッグ3の救済をめぐって2〜3日で7162円へ向かう)の展開です。このところここに書いてきたマーケット予想は誠によく当たっています。相場観も当たる時はしばらくは当たり続けます(笑)

待ちに待ったアリコジャパンの買い手が現れました。中国の政府系ファンド(CIC)であったのは(可能性は感じながらも)予想外でしたが、この際どなたでもありがたいということだと思います。
CICの持ち株比率は49%に抑えてAIGが経営権を手放さないというところも良いことでしょう。アメリカの生保ということで加入した顧客が、いきなり中国の生命保険会社になってしまうと心理的抵抗も起こると思いますし…。

さて、ここからはシストレモデルの話。

コア研のD型モデルが絶好調です。下に「今週のピックアップ銘柄」として紹介している住友不動産も、ついにバックテスト+リアルタイム運用の騰落率が+186.21%に達しました(月曜に発表した数字は160.94%でしたから急進と言えます)。騰落率が+186というのは100万円が286万円に増えることを意味します。
さて、こういう話になると質問を受けることがあるのですが、バックテストの意味がよくわからないという方が少なくないようです。ちょっと今日はそれを掘り下げてみようと思います。

システムトレードの売買ルール(ロジック)を作り出すには、当然ながら過去の株価データを分析することになります。そして「株価がこうなったら買って、こうなったら売って…」のようなルールを考えだし、その銘柄の過去何年もの株価データにあてはめてみて、実際にそのルールで売買したとしたらどんな運用結果が残ったか…それをいくつものルールで、そしていくつもの銘柄でテストを繰り返します。
そして良さそうな売買ルールが見つかったら、さらに安定した成績を残せるように微調整に入るのですが(これをカーブフィッティングと言ったりします)、具体的にはロジックで使った数字:変数(パラメータ)を微妙に変化させて、より良好なリターンが得られるようにテストを重ねるのです。
いわゆるこれが「バックテスト」です。

シストレのロジックとはそうやって作られます。
でも、こうやって文章にしてしまうと実に簡単にできてしまうように見えるかもしれませんが、実際はこの過程は大変な作業で、コア研については1年近くもテストを繰り返しておりました。(かける時間は開発者によってまちまちです)

で、そうしてできたシステムはそれでいよいよデビューを迎えるのかというと、これまたそんなに簡単な話ではありません。先物やFX,株式のトレードで使うシステムですから、大きなお金が動きます。そのシステムの完成度によって、人が幸せになったり不幸のどん底に落ちこんだりするわけですから、これでもか!これでもか!というほど安全性を確かめてから世に出す必要があります。(3日で作ってすぐ商売する人も少なくないようですが…)

そのシステムをさらに検証する過程では、(バックテストに対して)フォワードテストというものを実施する人もいます。
またコア研のようにリアルタイムで運用を無料で公表しながら(ベータ版として)完成度を上げていくケースもあります。

その「フォワードテスト」というものに馴染みがない方も多いと思われますので、少々掘り下げてみたいと思います。

たとえば過去10年間の過去データからロジックを作る時に、まず10年前のスタート時点からあえて7年間のデータだけを使ってロジックを作ります。そしてそのロジックが本当に使えるものかどうかを確かめるために、残りの3年間のデータを使ってテストをする…この3年間のことを業界ではフォワードテストと呼んでいるのです。

しかし、コア研では「フォワードテストだけでは心もとない」と考えています。
どういうことかというと、フォワードと言っても、結局これは過去3年間のバックデータなんです。そのシステムを世に出すためには、7年間のバックテストと3年間のフォワードテストの、“両方”が良い成績でないと出せないわけですから、結局10年間でバックテストをやったのとなんら変わらない…こう思ったことがその理由です。
フォワードテストというと、何だか過去データから作ったロジックをリアルタイムでテストしたように聞こえます。でも、それはあくまでも過去のデータで良い成績が出るようにロジックを作っただけ。
「フォワードテストもバックテストの一種だ」というところは、気をつけなければいけないところだと思います。

その意味では、コア研はフォワードテストに近いこともよく行っています。
例えば銘柄によっては、過去50年でテストし、次に10年で行い、次に7年、2年、1年…ここまでやる開発者も稀だと思いますが…。
そのフォワードテストをやった上で、リアルタイム運用までやって検証を重ねてきたのがコア研モデルです。リアルタイム運用には時間もかかります。毎日毎日成績を公表するのでたいへんな労力も必要です。でも、こういう面倒くさいプロセスを経なければシステムトレードのロジックの信頼性は上がってこないと考えます。

その時間とエネルギーを注ぎ込んで作ってきたコア研モデルが来年からいよいよ本番デビューとなって、顧客と共にマーケットと真剣勝負に入ります。


INGグループの資産内容 (2008/11/25)

3連休明けのマーケットのほうは、米国でシティグループの救済が発表されて約400ドル上げてきました。でも今時の相場では400ドルの上げ下げは一瞬で吹っ飛びますのから、まあ週初は様子見継続ということになると思います。

アリコジャパンの買い手が現れたことで、コア研の変額年金保険で運用をされているお客様に安心感が広がったことを受けて、今度はオランダのアイエヌジー:ING(やはりコア研のお客様が変額年金で運用中)のほうの資産内容をチェックしてみましたので少しまとめてみます。

■INGグループの資産内訳


上記は直近のINGグループのバランスシートの内訳です。
単位はビリオン(10億ユーロ)ですので、一番上の総資産を見ると、1兆3760億ユーロ…すなわち(本日の為替レートで)172兆円の総資産であるとわかります。なんとAIGと同程度の資産規模を誇るヨーロッパの巨大金融コングロマリットです。
※フォーブズ誌の世界の優良企業ランキングで総合9位、そして保険のジャンルでは堂々1位となっているということは日本では意外と知られていません。

上のバランスシートをよく見ると、1376ビリオン(ユーロ)のうち272ビリオンが投資関連の資産です。その内訳をみると、安全資産の国債(Govemment bonds)や社債(Corporate bonds)に並んでABS(資産担保証券)に81ビリオン当てています。この810億ユ−ロの内訳がチェックしたいところです。AIGはここが劣化してやられてしまったわけですから…。

このABSのさらに内訳をみると、いよいよサブプライムローンとか、AIGの息の根を止めたCDOなどの文字が見えます。でも、その数字は比較的小さいので安心しました。
AIGのCDO(債務担保証券:CDSを再組成したもの)に関する損失が何兆円という単位だったことはどなたもよく憶えておられると思います。それに比較すると、INGはCDOに5ビリオン、サブプライムに2ビリオンしか入っていません。正確には両方合わせて6.9ビリオン。8600億円くらいの額です。総資産の0.5%程度でしょうか。

INGは先日自己資本比率を維持するために公的資金を注入しました。オランダという国にとって(またはヨーロッパを代表する金融コングロマリットであることを考えても)、万が一この企業に何かあってもオランダは…というより、欧州諸国は何としてでも守り通すであろうと考えられます。
こんなことから、INGは、欧米の金融機関全体の中で安全な部類に入ると考えます。


コア研モデルはいつ買いに入るのか (2008/11/26)

コア研デモルは、超ボラティリティ相場に対応したロジック(様子見モード)を組み込んだ後、25銘柄のうち7銘柄に売買サインがでて売買を再開しています。
個々の値動きのボラティリティを観測する中で、荒れた値動きが終息したと判断する基準に達したものからサインを出してきたわけですが、7銘柄の現在の勝敗内訳は2勝5敗です。
これだけを見ると、出動が早かったのかな…という印象を持ちます。コア研の会員の方の中にも損失を出している方もいらっしゃって心苦しいところです。

しかし、この超ボラ相場は前代未聞の出来事です。その息遣いに一発でぴったり合わせていくのは至難の業でしょう。過去の経験からは、暴落相場の後にV字回復するケースもあり、サインを出すのを我慢していたらあれよあれよという間に上げられてしまったということも警戒しなくてはなりません。
試行錯誤が入ってしまうのはいたしかたないところです。

今回のように「ロジックを付加」した場合には、「パラメータがどう変化したら超ボラロジックに切り替えるか」というポイントだけではなく、「パラメータがどう変化したら元のロジックに戻るか」も検証しなければなりません。そして実は、上記のうち後者…すなわち戻り方の方がはるかに難しいのです。

超ボラロジックを解除して元のロジックへ戻った場所が、元のロジックでの買いポジションだからと言っていきなり買いサインを出すわけにはいきません。もしかしたらそこは、その買いポジションの終盤だったということもありえるからです。すでに短期波動が逆向きとなっていたりすれば、いきなりロスカットの洗礼をうけることになります。
要するにタイミングを計って戻らなければいけない…そこが難しい点なのです。

そうそう、いい例えがあります。「首都高速への合流」を想像してみてください。首都高速から下りるのは簡単ですよね?自分のペースでスピードを落としていけばよいのですから。でも合流するには、本流の車の量やスピードを一瞬で読み取って自分の車のスピードや合流タイミングを合わせていかなければなりません。ロジックを戻すのにもその難しさがあるというわけです。
今じっと待機している18銘柄は、そのために合流するタイミングを待っているのです。



上は日経平均のチャートです。少なくともこの日経平均については、この75日線の傾きが緩やかになって、25日線とのかい離が縮小してこなければ、新しい買いサインは出てきません。
でも、今いちばんやられている井関農機などは、75日線がゆるやかになり、25日線が上向き、株価もそれを上に突き抜けてきました。これで買いサインが出てしまったのです。
ひとつのルールで25銘柄を売買すると、こういう個性のある動きをする銘柄の例が必ず出てきます。井関農機は普段抜群の成績ですからやられた人も少なくないと考えますが、ここはこらえてください。

それと、この「超ボラロジックから元のロジックへの切り替え」は、コア研にとっても始めて経験することになります。ここで色々な数字をチェックした後必要とあれば、今後のためにパラメータを変更する可能性がでてきます。
全てはみんなで大きなリターンを得るため。手ごわいマーケットとの戦いは続きます。


生保決算と変額年金保険 (2008/11/27)

生保の上半期決算が出たので今日も生保の話題です。業績一覧表をざっと見たところ特徴としてとらえられるのは、

1、(本業からの儲けである)基礎利益が、国内生保は全て減少、外資系はアクサを除いてプラス。
2、アリコジャパンは本業で533億円の利益を上げながらもAIG株の評価損で1410億円の純損失。
3、金融危機関連損失は(国内生保)は、最大で日生の866億円。
4、変額年金保険の元本保証型の商品で損失が膨らんでいる。
といったところでしょうか。

先日コメントに書いたINGについては新聞に報道されていませんでしたが、基礎利益も純損失も50億円程度とのことですので、可もなく不可もなくといったところでした。

全体として気になるのは、このように株式市場の上げ下げで経営そのものが揺さぶられる状況にあることで、はたしてこんな実態で良いのかどうかということです。
生保というのは、顧客にとって一生の長いおつきあいですから、経営体質は強固でいてくれなければ困るわけです。
もちろん預かった保険料を、ただ預金にしておくのもあり得ないので株式市場に投入して当然なのですが、もう少し金融工学を生かしてリスクヘッジをできないものかといつも思います。

例えばこの度も、変額年金保険のうち元本保証のものについて、損失を補てん(支払い準備金の積み増し)しなければならなくなったところが少なくないようです。前から噂では聞いておりましたが、これとて、元本保証の根拠が生保側にはなかったということ…要するに、顧客に対して元本保証とうたっておきながら、生保側はそれを支えるリスクヘッジを行っていなかったということです。
あるいは、ヘッジを行ってはいたとしても十分にリスクをカバーしていなかったということかもしれませんが、いずれにしても、商品を売ることばかり腐心していて保全がおろそかになっている感じが否めません。

コア研がかねてから主張してきたところですが、投資信託にしても、このような金融機関の資産運用にしても、株式に資金を入れっぱなしにしているのは、おそらくマーケットの長期的成長を前提としています。しかしその前提条件が崩れた今、資産運用の方針を見直さなくてはならないのではないかと思います。
ポイントは「リスクヘッジ」と「短中期投資の併用」だと思います。この話題はまたいずれ…。


最強銘柄マツダを採用 (2008/11/28)

昨夜は感謝祭にてNY市場がお休みでした。またインドでは多発テロが起こってムンバイ株式市場も閉鎖です。
コア研モデルのサインと成績の更新については、NY市場のDJI(NYダウ)、SP500、そしてGSG(商品ETF)は更新がありませんが、FTSEと、なんとインド株ETFは更新されています。インド株が取引されていたのは、上場しているのが上海市場だからです。

現在のコア研モデルに待機銘柄が多いのは、マーケットの動きがまだ“ぎこちなくて危険”ということの証左です。待つだけの時間が長く続くのは退屈ですが、次のチャンスで飛躍するために今は無理をしないことが大事です。
コア研のサポート会員の皆様にも、今は現金待機か、やっても特定銘柄でロングショート戦略を指示しています。直近のロングショートは「三菱商事売り・ソフトバンク買い」でしたが、昨日手じまいを指示いたしました。


さて標題にありますとおり、コア研モデルに新規の銘柄を採用しました。逆に相性が大変よろしくない金ETF(1328)を外しましたので、入れ替えをしたという格好になっています。
待機中の銘柄が多い今が銘柄入れ替えのチャンスというわけで、まだ今後もトピックスETFの採用など、2〜3考えていることがあります。

今日採用したマツダ(7261)は、バックテストをしたたくさんの銘柄の中で最高の成績を残しています。株価が75%下落する中での騰落率が何と+251%(100万円が351万円)で、しかもその運用期間が1年というのですから出来すぎくらいのお話です。もちろんこの成績は空売りを使うD型モデルのものですが、買いのみのS型でも+45%を記録しています。



何がどうであれば良い成績が出るのかというと、暴騰・暴落が少なく、トレンドがはっきりしている銘柄です。そして結果として、売り買いの回数が少ないのが理想的なカタチと言えます。

今年の2月末の反発場面と、6月末の下落場面で無駄なサインが出そうになっていますが、そこはボラティリティが膨らんだ時にスイッチが入る「退避ロジック(暴落などでボラティリティが急激に上がって基準値を超えた場合に容易に買いサインを出さない仕組)」によって回避できています。
マツダとコア研のシステムは素晴らしい相性です。今後も期待してください。

下のチャートは、マツダと入れ替えで外した「金ETF(1328)」のチャートですが、ご覧の通り暴騰・暴落に振り回される形で、厳しい結果になりました。このように単発かつ急激に価格が動くと「退避ロジック」にもかからないことがありますが、その代表例になっています。
昨日までのリアルタイム運用(11/10〜11/27)の成績はS型で▲8.12%、D型で▲17.95%でした。



そもそもこの金ETFは、グローバル投資の環境を提供するために無理やり採用した銘柄でした。なんといっても、このETFは上場したばっかりですからバックデータがなく、検証(バックテスト)ができないのです。いわゆるぶっつけ本番の銘柄だったのです。
リスクを感じて途中から推奨欄に[X]をつけておいたので、チャレンジされていた方はいらっしゃらないと思いますが、残念な結果となりました。ほしかったんですけどね…このラインナップ。

コア研モデルは来年から有料会員にだけ公開するようになります。その前に「本当に儲かるモデル」としての完成度を上げていきます。たとえラインナップに偏りが出たとしても、結果の出る銘柄だけをそろえていこうと考えています。


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